黄金色に染まる秋のフランスへ
先日、「秋のフランス大紀行 21日間」より帰国致しました。この時期にしては暖かく、雨にも降られた日もありましたが、肝心なところでは青空が広がり、黄金色に輝く秋のフランスを満喫できました。秋は夏に比べ、観光客も少なく、普段は混み合う美術館をゆっくり堪能でき、街や村、教会も黄金色の木々に彩られ、写真の撮りがいがあります。そして、何よりも黄葉した並木道や大地が広がり、普段は何もない車窓からの風景も思わず溜息が出るような絵のような景色になり、目が離せませんでした。
フランスのワインの消費量は日本の20倍と言われるほど、ワイン文化が根付いているフランス。この時期は各地でぶどう畑が黄金色に染まり、収穫の時期を迎えます。ボルドーやブルゴーニュに加え、このツアーではアルザスワイン街道の小さな村々を通り、オベルネぶどう収穫祭をご覧頂きました。「フランスの最も美しい村」とされている、ノーベル平和賞のシュヴァイツァー博士の故郷カイゼルベルクやぶどう畑の真珠と称されるリックヴィール、ぶどう畑の中にひっそり佇むウナヴィールを訪れました。ドイツ、フランスと行き来を繰り返したアルザス地方では、ドイツを思わせるような木骨組の家々が数多く残ります。黄葉したぶどう畑に彩られ、どこをとっても絵になる風景です。街をぶらっと歩くと、おとぎ話の世界にいるようで、時間を忘れてしまいそうです。
アルザスワイン街道を通り、オベルネぶどう収穫祭の行われる、アルザス地方の小さな村オベルネに到着。近隣のワイン作りに携わる人々が集まり、伝統的な民族衣装でお洒落をして、さあパレードへ! 馬車に乗り、音楽隊が雰囲気を盛り上げながら、道端の人々に新酒のワインをふるまったり、ぶどうを渡したりと賑やかです。村の子どもたちはこの日のために、ダンスや音楽、バトンなどを1年間練習してきたそう。緊張した面持ちでパレードにのぞむ子どもたち。小さな街では、みんなが顔見知り。「あの子は去年バトンを落として泣いちゃったのよ。」とお隣で見学していたおばあちゃんが教えてくれました。今年は練習の甲斐あって、見事に成功!観客からは拍手喝采でした。現在は観光客も多く訪れますが、元々は新酒を振舞う村祭りで、一大イベントだったそう。その思いは今も変わっておらず、街をあげてのお祭りだそうです。
アルザス地方を出ると回りの風景はがらりと変わり、ぶどう畑からのどかな牧草地となります。黄金色に染まるぶどう畑を何度も振り返りながら、アルザス地方を後にしました。(丸谷)
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