エジプトの今 ~革命から2年が経ち~
先日、ユーラシア旅行社の「ナイル河クルーズと悠久のエジプト 10日間」のツアーより帰国致しました。
エジプトといえば、2011年2月11日「アラブの春」により、約30年も独裁体制を敷いてきたムバーラク政権が崩壊しました。あれからちょうど2年が経ちますが、私たちのツアーの出発前にも反政府デモのニュースが日本にも飛び込んできました。現地の情報によると、ほとんどの観光地では影響がないというものの、カイロにあるエジプト考古学博物館はデモ拠点の1つタハリール広場の近くにあることが懸念材料でありました。通常デモは金曜日の午後に行われ、私たちは翌日の土曜日に訪れる予定なので、デモに伴う博物館閉館の可能性はあまり高くはないもののゼロではありません。兎にも角にも「安全第一」を胸に出発致しました。
まずはカイロを経由してから、エジプト南部の観光。アブシンベル、アスワン、そしてクルーズ船に乗ってルクソールへ。私個人が直近でエジプトに訪れたのが、2年前の革命の前でしたが、そのときと今回を比べて感じたのはズバリ観光客が少ないこと!例えばかの有名なエジプトを代表する観光地であるアブシンベル神殿は、私たちの他にはほとんど観光客がおらずほとんど貸切状態!かつての観光客でにぎわうアブシンベルを知っている私にとってはありえない光景でしたが、それでもお客様は外部の写真を撮ったり内部の壁画を隅々まで見たりするなどしてゆったりと楽しんでいました。またクルーズ船に到っては、乗客定員が130人程の船でしたが、実際乗ってみると全乗客数27名(そのうち14名がうちのツアー)というなんとも贅沢なクルーズ旅となりました。以前はサンデッキに上がるとヨーロッパ人観光客が占拠していたのに・・・。
その後ルクソールから飛行機でカイロに戻りましたが、その翌日にいよいよエジプト考古学博物館へ。ホテル出発時、ガイドさんは「大丈夫!」と。その言葉を信じ、出発してから約30分後、バスの車窓から私たちより先に着いたほかの観光客たちが博物館に入る光景が見えるではありませんか!良かった。その後エジプトの歴史ある宝の数々を堪能することができましたが、私にとってツタンカーメンの黄金のマスクが以前に見たときよりも眩いばかりに輝いて見えたのは言うまでもありません。 (斉藤信)
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