9千年の歴史が詰まった島国キプロス~キプロスのユーロコイン~
先日、「南北キプロス島を極める 8日間」のツアーより帰国致しました。
地理的に恵まれた位置にあるため、古くからヨーロッパ、アジア、アフリカを結ぶ継地として重要な役割を果たしてきたところです。歴史も非常に古く、9千年以上前に、ギリシア系の民族が多く移民したことに起源を発しています。ギリシア神話の舞台にもなり、愛と美の女神ヴィーナスが誕生したのも、ここキプロスの海岸です。
現在、キプロスは、東西80kmに渡って、緩衝地帯「グリーンライン」が引かれ、南北に2分されている状態です。その南側にギリシア系が、北側にトルコ系が生活しています。 数年前までは南北の行き来が難しかったですが、近年ではだいぶ緩和され、南北の観光がスムーズに出来るようになりました。
いわゆる「南」キプロスは、現在EUに加盟しており、通貨もユーロを導入しています。世界各地には、ユーロ通貨のデザインがあり、コレクションしている方も多いのでは?今回ご一緒したお客様も、記念にお持ち帰りになっていました。
キプロスのユーロコインのデザインは3種類。
ひとつは、ムフロンと言うキプロスの山岳地帯に生息する野生のヒツジ。キプロス固有のもので、今ではなかなか出会うことが出来ませんが、ギリシャ・ローマ時代のモザイクにも良く描かれていました。
二つ目は、難破船。これは、キプロスの港で発見された、2300年前、世界最古と言われる貿易船です。一緒に発見された積荷には、乗組員の食器や貿易に使われていたであろうワインの入れ物、アーモンドの種なども大量にあり、大変興味深いです。
そして三つ目は、新石器時代(紀元前8千年)のペンダントの飾りです。十字信仰を表す人型のもので、世界遺産にも指定されているキロキティアの古代集落地遺跡跡から発掘されたものです。キロキティアは、キプロスの歴史で最も古い時代の遺跡になります。
これらはそれぞれ、キプロスの「自然・他国との交流や文化・歴史」を象徴しています。この島国が歩んできた歴史の重みをそのまま示しているようでした。(飯野)
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