2013年4月11日 (木)

48人!の妻を持つ王国バフット

Dscf1727 先日、ユーラシア旅行社の「西アフリカ4ヶ国物語」のツアーより帰国致しました。今回訪れた国々は、ガーナ、トーゴ、ベナン、カメルーンの4ヶ国ですが、皆様は西アフリカと言うと、何を連想しますか?多民族、独特な伝統文化や民族衣装等、様々だとは思います。
 今回は、訪れた中でも最も多民族国家と言われるカメルーンについてご紹介したいと思います。カメルーンが多くの方に認知されてきたのは、恐らく、2002年に大分県中津江村がワールドカップのキャンプ地となり話題を呼んでからではないでしょか?現在も、カメルーンでは、サッカーは子供から大人まで最も人気のあるスポーツであり、幾度かサッカーを楽しんでいる姿を目にしました。

そして、約7割の方々が農業に従事していて、自給自足率が100パーセント以上を誇る程の農業国でもあります。コーヒーやカカオを始め、キャツサバ、ヤムイモやフルーツ等、様々な種類のプランテーションが多く、沿道では採れたてのみずみずしい野菜やフルーツが売られていて、移動中の移りゆく風景も飽きることがありません。
面積47万5千㎢、人口1950万人のカメルーンは北部、南部、西部に多種多様な民族が存在していて、現在の部族数は何と250!にも及ぶそうです。その為、言語も公用語は、Dscf1712_2 フランス語と英語ですが、独自に発達した、土着の言語が数え切れない程あります。それぞれの部族に独自の文化があり、多くの「王国」が存在し、それぞれの首長を中心に現在に至るまで伝統を守り続けています。
 中でも最大の規模を誇る王宮を持つフォン族の村バフットは、大変見応えがありました。
人口9500人のバフット王国は16世紀から続いており、現在で11代目です。カメルーンでは、一夫多妻制度が認められており、結婚する際に一夫多妻制度にするかどうか話し合い等で決定することができるのだそうです。現在の王は48人の妻を持ち、子供は何と184人だとか!その王の40番目の、20代の若奥様が王宮内を案内してくれました。
王宮内には、一際目立つ三角系をした藁葺屋根の住居群がありますが、その素朴な家が48人の妻達が生活している住居なのです。一つの住居には4~5人程の妻達が共同生活をしており、炊事等の家事は各家毎に行っているようですが、一夫多妻制度がない日本人の私には、同じ旦那を持つ妻達が寝食を共にしているというのは、とても考え難い感覚でした。これも、文化の違いなのですね。
その後、民族舞踊を披露して頂きましたが、舞踊は、5メートルはあると思われる大きなお手製の木琴の演奏に合わせて、動物の頭部をあしらった木製の仮面を被り、鳥の羽の衣装を纏った男性達が、大地を踏みしめ、力強い舞いを披露してくれます。どこか懐かしい柔らかい木琴の音色に合わせて、男性らしいダイナミックな舞が以外にも調和し、世界に引き込まれていきます。
その他、王宮内には博物館もあり、王の寝室、衣装や椅子、かつてのバフットの人々の生活の様子、仮面舞踊で使用される衣装、道具等の展示があり、王宮での生活が伺えました。
数々の部族紛争を乗り越え、数百年間にもわたり独自の伝統を継承し続けているカメルーン。そこに、部族の人々の強い信念や誇りを強く感じ、又、感銘も受けました。
日本とは、まるで異なる文化、伝統、民族を持つカメルーンに皆様もぜひ行かれてみませんか。(井手)

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