2013年7月24日 (水)

中世にタイムスリップ、歴史祭「オメガング」(ベルギー)

先日、「オランダ、ベルギーの古都と芸術巡り」より帰国しました。今回は、ブリュッセルの旧市街の中心地、グランプラスで歴史祭「オメガング」を見学しましたので、そのレポートをしたいと思います。

1_2 「オメガング」とは、16世紀に神聖ローマ帝国のカール5世とその息子フィリップがブリュッセルを訪問した際に、歓迎の意を込めて行われた行事を再現した歴史祭で、現在は7月の第1火曜と木曜の夜に開催されます。中世の衣装を身に纏った人々、騎馬、ピエロなどが登場します。

チケットのチェックを受けてグランプラスに入ると、開催前にはビールが無料で振る舞われていて、誰でも気軽にビールを受け取って、指定席に着席します。9時ちょうどに広場の中央で開会宣言がなされ、観客からは拍手が起こり盛大にスタートです。各国の貴族たちが当時の国の衣装を着て国旗を携えて続々と入場してはセットの貴賓席に着席し、そして最後にカール5世とフィリップが馬車に乗って登場します。このショーでは馬がたくさん登場しますが、慣れない石畳の上で足を滑らせながらも、かなり訓練したのでしょう、暴れることもなく、きちんと行進する姿には感心してしまいます。中には、足にテーピングを巻きながら演じている馬もいました。さて、カール5世たちがセットの主賓席に着席すると、歓迎のショーの始まりです。まず、巨大な旗を持った人々が現れて、一糸乱れぬパフォーマンスで重たい旗を何度も空に投げ上げてはキャッチします。客席からはその度に拍手や歓声があがっていました。続いて騎馬ショー、そして圧巻だったのは、竹馬ショーでした。

2_2丈の短い竹馬から一列になって登場し、徐々に竹の長い竹馬が登場してきて、最後に現れた人は、5m程もの長さの竹馬の上に乗ってやってきました。竹が長いので、歩く時のストライドの大きいこと!また、竹馬の上でわざとおどけてフラフラしてみたりする余裕もあったりして、とにかくすごい。

そして、クライマックスは山車や貴族、民衆たちが続々と現れてきて、グランプラスを埋め尽くし、さながらオリンピックの閉会式のような雰囲気になります。中世の貴族に扮した人々は、実際に貴族の血を継いだ人が演じていて、また衣装もそれぞれ違うので、パレードで中世の衣装を見ているだけでも楽しいです。いつの間にか会場中央にステージが組まれ、花火が上がり最大の盛り上がりを迎えます。宴が終わると、カール5世とフィリップが退場し、それに続いて貴族たちが続々と会場を去っていき、祭は終わりとなります。

中世のギルドハウスや「王の家」などに囲まれたグランプラスで行われる歴史祭は、まさに中世にタイムスリップしたかのような感覚になりました。

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