2013年7月 4日 (木)

クルーズ船で楽しむアドリア海の街コトルとフィヨルド

Dscf1333_2 先日、「紺碧のアドリア海・エーゲ海クルーズ」の旅から帰国しました。
 今回の航路はイタリアの古都ラヴェンナを出港し、ヴェネツィア、クロアチアのドブロブニク、モンテネグロのコトル、ギリシャのカタコロン、ミコノス島、サントリーニ島を巡り、アテネの港に到着するというものでした。人気の寄港地を結び、下船しての街歩きはとても楽しいものです。
 さて、クルーズで旅をする魅力は、入港する時の「街の表情」です。ヴェネツィアではサンマルコ広場の横を大型客船が通り過ぎて入港します。クルーズ船は10階建てのビルに相当する高さがありますから、上層のデッキにでると、サンマルコ寺院や細い運河を行き交うゴンドラを眼下にします。ヴェネツィアには何回か訪問したことがありますが、この角度で街を望むと、通常の陸の観光の時とはまるで違う表情に驚きます。

 

Dscf1355_2_2 そしてヴェネツィア以上に印象的だったのは、コトルです。コトルは28kmの入り江の奥にある港町です。最も狭いポイントは幅300m。フィヨルドと言うと、北欧のノルウェーを思い出しますが、アドリア海にはなんとフィヨルドがあるのです。霧の立ち込める神秘的なアドリア海のフィヨルドの景色を望みながら、船はゆっくりと進んでいました。そしてコトルの街にいよいよ入港です。コトルは全長4kmも城壁に囲まれて、山の斜面に建つ街です。クルーズ船は、コトルの旧市街からわずか50mほどのところに接岸しました。クルーズ船のデッキからは、コトルの街に手が届きそうなほどの近さ!?山に抱かれてひっそりと佇むコトルの街を歩いてみると、正教会とカトリック教会の両方があることに気が付きます。古代ローマからブルガリア帝国、セルビア王国、そしてヴェネツィア共和国と、支配の変遷の中で街が存続してきたことが窺えました。
 コトルは山間に位置するため、雲がたまりやすく、雨が降ることが多い街です。この日も本降りの雨でしたが、昼ごろからすっかり太陽が顔をだしました。コトルを後に出港すると、往路とは違って晴れたコトル湾の景色を望むことができ、一度の旅で異なるフィヨルドの景色を堪能することができました。(斎藤さ)

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