知られざるワインの名産地、モルドバのワイナリー
先日、「東欧の秘境ウクライナ・モルドバ・ベラルーシ三カ国紀行」より帰国いたしました。眩しい太陽のもと、一面に咲くひまわり畑や豊に実る麦畑を見ながら、日本ではまだ知られていない旧ソ連の三カ国を旅しました。
今回の旅の中で、もっとも印象的に残ったのはモルドバのクリコバワイナリー。世界最大級の広さをもつこのワイナリーは石灰石の石切り場を利用したもので、長さ約120キロメートルもあります。内部は一年を通して12度、湿度も97%に保たれるため、ワインを貯蔵するのに適しています。写真のような樽がずらっと並んでいます。ワインは種類ごとに分けられ、通路にボルドー通りやシャルドネ通りなど、ワインの種類で分けられています。
日本ではあまりなじみがありませんが、モルドバのワインは最も古いワインの生産地の一つと言われ、ヨーロッパでは古くから愛されています。ローマ時代より王侯貴族に愛され、現在でも英国王室御用達のワインとしても知られています。上質なワインの他に、ここには巨大なワインセラーもあり、国宝級のワインコレクションもあります。最も古いワインは1902年のワイン。国有のものから、個人のものでロシアのプーチン大統領のコレクションもあります。残念ながら、日本人のものはまだないようなので、次訪れる際には増えていることを期待します。
ワイナリーの見学のあとは、ワイナリー内にてモルドバ・ワインの試飲。食事をしながら、ワインを楽しめる楽しいひと時。まず、前菜のハムやチーズと共に白ワインを。そして、メインディッシュと共に赤ワインを。最後にちょっと甘めのスパークリングワインを。少しずつのはずですが、これだけ種類が多いといっぱいいっぱいです。宇宙飛行士のガガーリンもこのワイナリーを訪れ、あまりのワインの美味しさに飲みすぎて滞在時間の延ばしたとか。ステンドガラスの美しい雰囲気あるお部屋で優雅なワインの試飲は、それだけで十分私たちを酔わせてくれます。(前田)
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