大人気のフォトスポット、ヴィッタラ寺院の山車(ユーラシア旅行社で行く南インドツアー)
先日ユーラシア旅行社の「南インド大周遊 12日間」のツアーから帰国致しました。
インド南西部に位置するカルナータカ州。州都はIT産業の拠点であり「インドのシリコンバレー」とも呼ばれるバンガロール。そのバンガロールから途中までハイウェイを通り、その後田舎道を走ること約8時間。そこに小さな町ホスペットがありますが、そこからさらに30分走ったところにハンピの遺跡群があります。
ハンピは14世紀から17世紀にかけて南インドのほぼ全域を支配していたヴィジャヤナガル王国の都で、最盛期には人口が50万人にも及んだと言われています(現在のハンピは小村ですが)。トゥンガバトラー川南岸に位置する岩だらけの荒野に人為的に造られた都市でしたが、1562年にイスラム勢力の侵攻を受け廃墟と化しました。現在は26㎢の広さに渡って40ほどの遺跡が残っています。
その中でも印象に残ったのが、ヴィジャヤナガル様式の最高傑作と呼ばれ、ヒンドゥー教3大
神の1人ヴィシュヌ神を祀るヴィッタラ寺院で、15世紀から16世紀にかけて建造されました。ゴプラム(塔門)をくぐり、私たちの目を引いたのは、「ラタ」と呼ばれる山車でした。この山車はなんと石でできています。かつてはその山車の内部にはヴィシュヌ神の乗り物であるガルーダが祀られており、周りにはヴィシュヌ神の化身であるナラシンハの彫像をはじめ、美しい彫刻が施されています。またその山車を引っぱっているのが、サイズはだいぶ小さいですが2頭の像。あと車輪もついていますが、これも石でできていますが、当時はこの車輪を回して祈願をしたそうです。
当然この山車がヴィッタラ寺院の中で一番のフォトスポットとなるわけですが、これは地元の観光客も同じこと。皆ここで記念写真を撮りたいがために、自分たちだけが写るという状況にはなかなかなりませんでしたが、そこはそれを逆手にとって、地元の人のたちに「一緒に写真を撮ろう」とお願いしたところ、快く承諾してくれました。それどころか私たちのような外国人が珍しいせいか、彼らのカメラでも一緒に撮ってとせがまれたほどでした(もちろんこちらも快く承諾!)。
日本人にとってあまりなじみのない地域ではありましたが、世界遺産の名に恥じない素晴らしい遺跡であり、さらに地元の人たちの交流によって、この旅をなお一層潤いを与えてくれました。こうして心も満たされて、私たちは次の訪問地へ向かったのでありました。(斉藤信)
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