2013年12月26日 (木)

心温まるコンスエグラのサフラン祭(スペイン)

先日、ユーラシア旅行社の「スペイン物語」15日間の旅から帰国いたしました。天候にも恵まれ秋晴れの空の元、美しいスペインの景色を堪能することができた毎日でした。
特に、今回のツアーはコンスエグラのサフラン祭へ皆様をご案内する特別日程でした。

Dscn1501めしべを乾燥させて着色と香り付けとして利用するスペイン料理に欠かせない香辛料のひとつ、サフラン。スペインを代表する料理パエリヤに使われているということで日本でもよく知られています。

スペインにサフランが入ってきたのはイスラム教支配下にあった9世紀頃、Zafran(=黄金)というアラビア語が語源だと言われています。1グラムのサフランを得る為には約300本の花が必要ということで、その希少性と重労働が欠かせないという性質の為、当時から高額 で売買されていました。現在でもこの希少性は変わっておらず、グルメ食材を扱っているお店で売られているコンスエグラ産のサフランはガラスの小瓶に入れられ結構なお値段が付いています。

Dscn1482今回は、偶然にも収穫前のサフランをコンスエグラの町の入り口で見ることが出来ました。直接、畑を見るとサフランの花は足首ほどの高さしかなく、摘み取る為には腰を深く折り曲げなければならないということがわかります。重労働と言われるのも納得です。

サフラン祭の期間中は、色々なイベントが村のあちこちで行われますが、一番の注目はメイン会場で行われるサフランのめしべ早摘み大会です。

サフランのめしべをいかに早く、きれいに摘み採れるかを競います。山盛りにされたサフランを次から次へとこなしていく出場者たちの華麗な手さばきには圧倒されます!後ろには審査員が立ち、出場者の手さばきを吟味しています。そして最後は摘み残しがないか、いかにきれいに摘めていかれるかを審査員が細かくチェックし、優勝者が決まります。会場であるスペイン広場は村人達の声援でいっぱいで、心温まる光景でした。

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花祭りや火祭りなど華やかな印象があるスペインのお祭りですが、素朴な雰囲気が守られたコンスエグラのサフラン祭りでは、素顔のスペインを感じることが出来ました。(坂田)

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