ウクライナの民族楽器、バンドゥーラ(ユーラシア旅行社で行くウクライナツアー)
バンドゥーラは15世紀頃に成立した楽器で、見た目は巨大なリュートのようであり、ハープのようでもあります。50〜60と言われる非常に多くの弦が張られていて、ネック部分に張られた低音弦部分、ボディ部分に張られた高音弦部分が分かれています。
右手の動きはハープと同じで、高音部分をはじいて音を出します。左手もネック部分に張られた低音弦をはじいて音を出します。ギターやヴァイオリンのように押さえて音程を変えることはしません。
そして何と、今回の演奏者の方が使用されていたバンドゥーラは1950年代頃から採用され始めた、即座にキーを変えられる仕様を備えたものでした。銅の一部についたレバーを動かすことで、張られた無数の弦の調弦が変わり、奏でる音の印象が大きく変わります。半音ごとに調弦して弾くいかにもロシア的な雰囲気のテクニカルな演奏や、和音に調弦して弾く幻想的な演奏など、といった具合です。
残念なことに今日ではバンドゥーラ奏者も職人も減ってしまっているそうです。他の国にはない独特の楽器なので、ウクライナ美人とともにいつまでも私たちを魅了し続けてほしいものです。(尾崎)
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