台湾ぐるり一周の楽しみとは (ユーラシア旅行社の台湾ツアー)
ユーラシア旅行社・台湾ツアー「日月潭に泊まる、ぐるり台湾一周の旅8日間」の添乗に行って参りました。九州とほぼ同じ大きさの台湾。このツアーでは、台北からスタートし、反時計回りに南下し、台中→台南→高雄を南端に再び北上、北西に位置する花蓮→宜蘭→九份そして台北と一周してきました。ぐるり一周すると各都市、各地域の特徴があり、特産もありと面白い発見が多々ありました。
台湾は北部と南部で、気候が異なり、阿里山の南に位置する北緯23度26分にある北回帰線を境に、北が亜熱帯気候、南は熱帯気候と分かれます。日本では東京都小笠原や鹿児島県の奄美群島、沖縄県の沖縄諸島が亜熱帯気候です。熱帯気候は、月間平均気温が18℃以上の地域をさします。台南・高雄は熱帯気候なので、今回訪れた年末でも日中25℃から30℃まで気温が上がり、日本の寒い冬の時期を抜け出す先としては絶好の場所でした。
しかし、同じころの台北では、雨が降り気温が下がると10℃くらいになったときもあり、同じ台湾という島の中でも南と北では寒暖差が大きく、暖かいというイメージがある台北の寒さには驚かされるものがありました。
また地図上でみるとわからないことですが、東と西でも地形が異なり、島の東側には平野が広がり、西側は南北に山脈が走っています。今回のツアーで訪れた北西部では山の多い地域を目の当たりにできる太魯古渓谷にて大理石の山が聳える英姿を眺めたり、多くの人の労力を駆使し、硬い岩盤を堀り進んで東西をつないだ道路をバスで途中まで走ることができました。また山を避けてのクネクネ道や峠道をバスで移動するより山を貫通させたトンネルを走る電車のほうが移動が楽で速いので、花蓮から宜蘭への移動には電車を使いました。地理的なものを理解すると、移動に使う交通手段の選択肢にも面白みを感じるものがありました。
中国大陸から移住してきたルーツを持つ人たちも多いので、台湾料理といっても、そのルーツによる中華料理も豊富。四川・上海・広東・客家料理と様々な味付けの料理を食べ比べすることができ、亜熱帯・熱帯気候ゆえのフルーツから標高の高い涼しい山の上で育ったフルーツと同時期に日本では異なる旬のフルーツが味わえるのもポイントです。台湾のフルーツというと台湾バナナのたたき売りを思い浮かぶ方もいらっしゃるかもしれません。年末では台湾バナナを始め、スイカ、メロン、シャカトウ、ワックアップル、ドラゴンフルーツに苺、柿、台湾梨、ブドウなどのフルーツが市場で並んでいました。お酒も中国の紹興酒から宜蘭では紅麹から作る赤い「紅露酒」も台湾独自のお酒で健康に良く飲みやすいと台湾では有名。輸出をほとんどしていないので、台湾で是非立ち寄ってみたい場所です。この紅麹を使用した肉包みを
九份でも見かけます。九份の目抜き通りのお店で売っていて、半透明の皮に鮮やかな紅色がにじんでおり、初めて目にすると「この紅色をした不思議なものはなんだろう?」と思わされ目を惹きます(←左写真)。台中・埔里・宜蘭あたりではビーフンも特産で、宜蘭・九份ではキンカンも特産。各地のお土産屋でそれら特産を目にすることができました。
日本統治時代の名残も、様々な場所で見られます。古い日本家屋を残したところ、再建したところ、日本統治時代に発展した鉄道、台湾で功績を残した日本人の資料館など、台湾の人たちが日本統治時代のものを残そうとしてくれている気持ちに感動しました。日本語を話すご老人の方も多く、私たちが日本人だとわかると話しかけてきてくれたのは非常に嬉しかったです。なかには昔のお話を聞かせてくれる方もいて、貴重なお話を聞くことが出来ました。 台湾全土に言えることですが、台湾の人たちはとっても優しく親切です。そのような優しさはちょっとした行動に見られました。駅の階段で転んでしまった女性がいたときは、周囲にいた人たちがものすごい速さで女性のもとに駆け寄り、たくさんの人が女性を救助していました。私の友人も以前、台北を旅行中、道で転んだ時、周囲にいた男性陣がすぐさま駆け寄って手を貸してくれたことに非常に感動した!という話を聞いたことがありますが、台湾の男性陣は非常に紳士的!
その他にも各地で温泉があったり、日本のJR東海と西日本が共同開発した台湾新幹線が走っていたり、元旦の花火で有名な台北101など、まだまだ書き足りないくらいの興味深いことがたくさんありました。これらを発見し、面白く感じられるのもぐるり一周だからこそ味わえたものかなと思った旅でした。
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