日本人ナチュラリストガイドが現地同行!~コスタリカで幻の鳥ケツァルに出会う~(ユーラシア旅行社で行くコスタリカツアー)
先日、ユーラシア旅行社の「コスタリカ大自然紀行 9日間」の添乗より帰国致しました。コスタリカは中米に位置し、カリブ海と太平洋に挟まれたとても小さな国ですが、中央部は標高1000m以上の高原地帯で変化に富んだ地形であることから地域によっても気候や植生が異なり、個性ある豊かな自然に恵まれています。今回は、コスタリカで唯一の日本人のナチュラリストガイドとして、長年に渡りこの国の魅力を紹介することに尽力されている下村昌也さんが現地の全行程を案内して下さったことで、一層内容が濃く、味わい深いものとなりました。
ご参加頂いた多くのお客様の目的は幻の鳥“ケツァル”。その美しい容姿は古代マヤ時代から聖鳥とされてきました。メキシコから中米一帯にかけて生息していますが、見られる可能性は大変少なく、現在ではコスタリカの熱帯雲霧林で確認できる程度になっています。今回のツアーでケツァルに出会えるチャンスは二か所。まず旅のはじめ、モンテベルデの熱帯雲霧林へ。ナチュラリストガイドの下村さんが常に他のガイド達と連絡を取り合い、ケツァルの情報を収集。「朝6時頃に目撃情報があったから行きましょう!」ケツァルの食べる木の実は時期によっても変わります。もちろん、彼らの朝食の時間も場所もその時々で変わります。それでも、あのケツァルに会えるなら・・・5時半に朝食を済ませ、いざ出発!
通常、森の中を歩きながら探すのですが、バスを下車すると、「シ~ッ!静かに。」なんと、
トレイルの入口の木々の中にケツァルがいるではありませんか!それもオスとメス。番いです。オスは繁殖期には長い尾羽が大変美しく、枝に止まっていると風に揺れて何とも優雅です。時々、枝を移り変わる度に私たちも一喜一憂。今回は運よく、肉眼でも見える程でしたが、やはり双眼鏡で覗くと鮮やかな羽の色、つぶらな黒い瞳がはっきりと確認でき、思わず小声で「かわいい~!」と出てしまいました。一通り皆様が確認できた後、双眼鏡にデジタルカメラを合わせて撮影タイム。
その後、旅の後半に訪れたセロ・デラ・ムエルテの森でも、あまり探し回ることなくケツァルに出会えました。いずれも、1時間もの間ケツァルが殆ど移動せずにいてくれたので、じっくりと観察することができました。けれども自然の動物のことですので、その時の状況にもよります。そう思うと、本当に幸運でした。
他にカーニョ・ネグロ自然保護区のボートクルーズでは、色鮮やかなヤマセミやサギ等の水鳥に加え、木の上でのんびりとしているナマケモノにも出会えました。移動中のバスからも、花や珍しい鳥を発見すると出来る範囲でバスを停め、案内してくれた下村さん。数々の動物、そしてこの国の歴史から自然、生活の身近な話まで色々と聞く事ができ、さすが、現地ナチュラリストガイド。ケツァルの美しい姿と共に、忘れがたい旅となりました。(帯津)
最近のコメント