ドナウ河の夜の舞踏会(ユーラシア旅行社のハンガリーツアー)
先日、ユーラシア旅行社の「東欧6ヵ国大周遊17日間」のツアーより帰国しました。ツアーは、ポーランドから入り、チェコ、スロヴァキア、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリアと激動の時代を経てきた東欧諸国6ヵ国を、バスにて約3400KM走破します。各国の首都以外にも、小さな可愛らしい村も訪れるような魅力的なツアーです。
私達が訪れた時期は丁度菜の花の開花に当たり、ポーランド~ハンガリー間では、車窓からは風物詩でもある黄色い菜の花畑がどこまでも続き、パッチワ―クの丘のようでした。まるで童話の世界の中を走っているかのような可愛らしい景色が広がり、私達の目を始終楽しませてくれました。
そして今回のツアーでは、ハイライトの一つでもある「プラハの春の音楽祭」のオープニングコンサートが含まれており、スメタナホールにて、スメタナの「我が祖国」がチェコ・フィルハーモニー管弦楽団による演奏で行われました。特に、チェコを流れるヴルタヴァ川を題材にした「ヴルタヴァ」は、スメタナの祖国愛を感じられる哀愁漂う曲です。雄大で素晴らしい演奏は感動を巻き起こし、最後にはスタンディングオベーションとなり、拍手喝采で幕を閉じました。
上記以外にも、各地で歴史ある美しい街並みや景色を目にしてはきましたが、今回最も印象的な美しい景色はハンガリー、ブダペストの「ドナウ河ディナークルーズ」の夜景でした。
ブダペストは、1894年にドナウにかかる「くさり橋」の開通で城下町(ブダ)と南部ペストが合併し、ブダペストになりました。ドナウ川は「ドナウの真珠」と讃えられる程美しいと言われますが、まさにその通りの幻想的な美しさでした。
クルーズは、船内でご夕食をお召し上がり頂きながら、ブダペストの中央を流れるドナウ河に架かるライトアップされた橋や建造物等を、ゆったりと約2時間お楽しみ頂きます。船内では、気を利かせてくれたウェイターさんが、ヨハン・シュトラウスの「美しき青きドナウ」を流してくれ、気分は一層盛り上がります。
スタート時点では、未だ陽が落ちる前ではありますが、夕暮れ時の空の色がピンク色~赤色に刻々と変化していく様子も、また素敵です。その後、陽が落ち、次第に周囲の景色が暗闇に包み込まれてくると、美しくライトアップされた橋や建造物がより際立ち、ドナウ河を華やかに飾ります。まるで、別世界にでも入り込んだかのような美しさです。
クルーズの終盤には、ブダペストを象徴する華やかなくさり橋、更には国会議事堂の前を通過していきます。世界で最も美しいと称賛されているくさり橋~絢爛豪華な国会議事堂のライトアップは特に圧巻であり、感動的でした。例年より気温も低く空気も乾燥していたのも手伝い、稀に見る美しい夜景に言葉を失ってしまう程でした。寒いのも忘れて、デッキで幻想的なドナウの夜景を暫くの間眺めていました。いつまでも、この時間が続けば良いと願いつつ。。(井手)
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