新緑の葡萄畑が広がるワイン街道を訪ねて(ユーラシア旅行社で行くフランスツアー)
先日、ユーラシア旅行社の「フランスワイン街道、ロマネスク美術と美しい村を巡る 13日間」より帰国しました。シャンパーニュからロレーヌ、アルザス、ブルゴーニュ、ローヌ・アルプとフランス北東部を巡り、初夏の過ごしやすい気候のなか、美しい新緑も楽しみながらの旅となりました。
今回の旅のテーマのひとつはフランスワイン。各地のワインカーヴを訪ねての試飲の機会もあり、シャンパーニュ地方ではドン・ペリに代表されるシャンパン、アルザス地方ではドイツに近いこともあってリースリング種を代表とする白ワインの数々、そしてブルゴーニュ地方ではフランスワインの女王と称される赤ワインをお楽しみいただきました。
せっかくの訪問ですので、単に試飲していただくだけでなく、それらのワインが産み出される葡萄畑が連なるワイン街道も訪問。まず訪れたアルザスワイン街道では点在する小さな村に立ち寄り、木骨組の家々が立ち並ぶ美しい村でのんびりとした時間を過ごしたり、伝統菓子のクグロフやマカロンを試食させてもらったりもしました。そして、街道沿いの小さな村々を繋ぐ葡萄畑は、ちょうど新芽が出揃ったところ。山の斜面から裾野へ広がる一面の葡萄畑は、若々しい緑色の光景となっていて、新緑の葡萄畑の中のドライブも楽しむことができました。
そして、ブルゴーニュではグラン・クリュ街道へ。14~15世紀に繁栄したブルゴーニュ公国の中心だったディジョンから、ブルゴーニュワインの首都といわれるボーヌまでを結ぶ地域の葡萄畑で、この地域で特級クラスの質のワインが産み出される場所です。この日は朝からあいにくの雨模様だったのですが、街道沿いの村のひとつ、ヴォーヌ・ロマネ村に到着する頃にはすぅっと雨が止み、雲の隙間から薄光りが差すように。この村を訪ねたのは、かの有名な赤ワイン“ロマネ・コンティ”の葡萄畑を見に行くためでした。あの高級ワインの原料となる葡萄がどんなところで栽培されているのか、皆様興味津々。村の中心から10分ほど歩き、葡萄畑の一画にロマネ・コンティと書かれた石版がはめられた畑が見えた時には「おぉ~、ここが!」という声がついつい漏れてしまいました。畑はたった300m四方くらいで、年間平均6,000本程度しか生産されないという話にもうなずけるほどの狭さ。この畑で採れた葡萄で作られたワインだけがロマネ・コンティを名乗れる、しかし、たった2mの道を挟んだ反対側のワインはその名を名乗れない・・・。畑の区画・場所がなによりも重要とされるブルゴーニュワインならではの品質管理の厳しさ、それゆえに価値が高まり、ワインの女王といわれているのだということを実感しました。
新緑の葡萄畑には既に花が咲き始めており、これから実になり、9月から収穫が始まります。10月になると葡萄の木々の葉が黄金色に色づいて、新緑とはまた違った美しい景色となります。近年、ヨーロッパでも異常気象に見舞われ、葡萄の木々にとって厳しい条件になることもあるようですが、今回見た葡萄が無事に実をつけ、成熟し、将来私達のもとに素晴らしいワインとして届くといいなぁ、と願いながらワイン街道を後にしました。(江間)
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