2014年6月11日 (水)

光溢れる〝輝きの島〟ディロス島(ユーラシア旅行社のギリシャツアー)

先日、ユーラシア旅行社の「エーゲ海7島大周遊 13日間」のツアーより帰国致しました。煌めくエーゲ海を眺めながら、島の散策を楽しんだり、カフェでのんびりお話ししたりと、〝ゆとりの時間〟を満喫するのが、今回の島巡りツアーの醍醐味。お馴染みのサントリーニ島やクレタ島はもちろんのこと、普段は滅多に訪れないディロス島やパロス島、ナクソス島などへも足を伸ばしました。中でも私のお気に入りは古代遺跡と真っ青なエーゲ海のコントラストが美しいディロス島。別名〝輝きの島〟と呼ばれる所以をご紹介します。Img_0581

さて、ディロス島はギリシャ神話に登場する、歴史がとても深い島。
皆様はギリシャ神話はお好きですか?ギリシャ神話の神々は、〝神〟と言っても、人間臭いところがあり、みんな個性豊かです。
浮気者だけどオリンポス最強の神ゼウスや、嫉妬深いゼウスの正妻ヘラ、黄金の矢と鉛の矢を持つキューピッド、エロスはいたずら好きですが憎めない可愛いヤツ。個人的には、地上で生きるぺルセポネを力尽くで冥界に連れてきてしまった冥界の神、ハデスがお気に入りです。不器用な一途の愛にグッとくる女性も多いのでは?「神話」と聞くと初めは堅苦しく感じるかも知れませんが、読み進めるとファンタジーのようでもあり、古代の話なのに共感できる部分もあって面白い!是非、出発前に読んでいかれることをお勧めします。
ディロス島で生をうけたのは、レトが産んだ双子の兄妹、理性の光の象徴アポロンと、月の女神(究極の純潔を表す)アルテミスでした。ゼウスとの間に身籠った双子だったため、正妻ヘラの命令により、地上のあらゆるものはレトの出産に手助けをしてはいけないとされ、レトは9日間も苦しい陣痛に耐え、誕生したばかりの浮島(この島はレトの姉アステリアが変身した姿という説もあります)でようやく二人を出産。黄金色の光に包まれて二人が生まれた瞬間、島中の草も鳥も木も金色に輝いたという話から、この島は〝光に満ちた〟という意味の「ディロス島」と名付けられました。
長さ約5.5km、幅約1.2kmの小さなディロス島は、紀元前7世紀から独立のポリスがつくられ、エーゲ海の通商の中心地として栄えました。その後もギリシャ各ポリスの同盟の拠点として発展し、遺跡の見所は、ディロス同盟の拠出金を保管していたアポロン神殿などが残る神域の北側と、モザイクが美しい富豪の邸宅群が建ち並んでいた南側とに分けられます。
現在のディロス島は1872年から現在に至るまで発掘調査が続けられ、世界遺産に登録されています。その為ホテルやレストランの建設はもちろんのこと、一般の人の居住も許されていません。だからこそ、世界中から観光客が訪れる今でも、島が発展しすぎることはありません。ギリシャの古代遺跡と聞くと、アテネのパルテノン神殿や、クレタ島のクノッソス宮殿など、荘厳で細部まで修復された遺跡が有名ですが、ディロス島のように周囲の自然に溶け込んだ、オリジナルに近い姿を残す遺跡もまた、神秘的で魅力があります。(三橋)

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