2014年7月24日 (木)

密猟撲滅を願って・・・(ユーラシア旅行社で行くケニア・タンザニアツアー)

先日、ユーラシア旅行社企画「ケニア・タンザニアと樹上ホテル12日間」の添乗より帰国致しました。この2ヶ国を訪れるほぼ全ての観光客が行うであろうこと、それがドライブサファリです。
今回も多くの国立公園や自然保護区を訪れ、私たちもゲームサファリを堪能して参りました。ライオンのカップル、チーター、ハイエナなどの肉食動物や、カバ、キリン、シマウマ、ヌー、ゾウ、バッファローなどの草食動物など・・・。
守られている動物園とは全く違った、厳しい自然の中に生きるたくましい動物たちの姿に、時間も忘れ、思わず釘付けになっていました。
そんなケニアで、ゾウの密猟者が年々増えているという悲しい事実についてご紹介したいと思います。
昨年殺されたマサイマラ自然保護区のゾウの数は、400頭近くで、過去30年間で、象の数は16.7万頭から4万頭に減少してしまいました。密猟されたゾウの牙は切り取られ、世界各地に密輸されていきます。象牙が1kgで最高約10万円もの値段で売られている国もあり、それは日本も例外ではありません。

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また象牙以上に高価なものが、サイの角です。その多くが漢方薬や短剣の柄の部分に使用されるとのことです。
ケニアで唯一白サイが生息するナクル湖国立公園。ケニアでは密猟によって、一度絶滅してしまった白サイでしたが、南アフリカから移送し、ここで繁殖も含めて保護をしています。
しかしながら、ここでも密猟は頻繁に起こっています。ドライバーさんに聞いたところ、現在ナクル湖には30頭の白サイが生息し、国が必死に守っているにも関わらず、6月だけで3頭のサイの死体が発見されたそうです。もちろん角を切り取られた状態で・・・。

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楽しいドライブサファリの裏側には、人間が行っている許されざる現実があることを観光客の私たちも知っておく必要があると思います。
今回ご一緒したお客様にも、密猟の現状をお伝えすると、「こんなに悲しいことはないけれど、それを知らずに帰る方が悲しいこと。そんなケニアの一面を知ることが出来て良かった。」とおっしゃっていました。
ケニアでは、ゾウやサイの密猟者への刑罰の強化や、多くのボランティア団体の支援活動、公園内を守るレンジャーの数を増やすなど、現在、様々な取り組みがなされ、近年は改善傾向に転移しているとのことです。
これからもアフリカでの楽しいドライブサファリか出来るよう、密猟阻止への取り組みが早急に強化されることを願っています。(飯野)

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