2014年8月21日 (木)

ドナウ河下り2,400km、黒海への旅(ユーラシア旅行社のリバークルーズツアー)

先日、ユーラシア旅行社の「ヨーロッパ7ヶ国横断 ドナウ河クルーズ」のツアーより帰国しました。
一昨日アップされた記事「新時代の贅沢で快適なヴィヴァルディ号のドナウ河リバークルーズ!」とは少し異なり、このツアーはドイツ・レーゲンスブルクから2週間かけてドナウ河を下り、ドナウ河の出口である黒海に辿り着こう!という壮大な旅です。正直申しますと、私自身が以前、レーゲンスブルクからブダペストまでの「ドナウのハイライト」と言われる区間のクルーズツアーをご案内したことがあり、「いつかは黒海まで下ってみたい!」という想いを秘かに持ち続けていました。今回ツアーにご参加頂いたお客様の目的も、もちろん、「ドナウを下りきること」。それがいよいよ実現するとあって、お客様との会話にも熱がこもったことは言うまでもありません。

ハンガリーのエステルゴムからドナウベントを眺める

ヴァッハウ渓谷、ドナウベント等のドナウの景勝地や、ウィーン、ブダペスト等のハプスブルグ時代の華やかな街々を通り過ぎると、1991年の内戦の跡が今も残るクロアチアのヴコヴァルを通過。バルカン半島の中心セルビアに入ると、街中にはオスマン帝国が残した建築物が増え、現在人々の心の拠り所である教会はカトリック教会から正教会へと変わってゆきます。2000年前のローマ時代に既に交通路として利用され、人と物が行き来していたドナウ河、その行き来によってドナウ河沿いの地域には激動の歴史があったことに気づかされる毎日でした。

そんな日々を経て、船はいよいよドナウデルタへ。ドナウデルタには3本の河川がありますが、今回は一番南のセントジョージ川を下ります。朝目覚めると、船は既にドナウデルタ内を航行中。まずはデルタから昇る朝日を堪能。そして、周囲の景色は森の木々から次第に、葦がどこまでも広がる平らな光景へと変わってゆき、いよいよ「デルタにいるんだ!」ということを実感し始めます。
暫く広大なデルタを眺めていると、左岸に突如現れるのがセントジョージの町。この町は河口まで2km、船内には「もうすぐ黒海です!」というアナウンスが流れ、急いでデッキへ駆けあがりました。すると、ついに見えました、黒海への出口!とてもわかりやすい河口の形で、その向こうに広大な海が広がっています。約2,400kmを下りきり、今回の旅のゴール地点に到着です。乗客が皆それぞれに「ついに来たね」「下りきったね」と会話を交わす中、キャプテンがお祝いの汽笛を鳴らしてくれました。

ついに見えた!黒海への出口

最北端とか最南端とか、なんでも“端っこ”まで行ってみたくなるのはなぜなのでしょうか。それと同様に、今回の体験で、世界各地の数ある大河を「河口まで下ってみたい」という夢を抱いたのは言うまでもありません。(江間)

ユーラシア旅行社で行くクルーズツアーはこちらから

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