炎の国アゼルバイジャンとは(ユーラシア旅行社で行くコーカサス三国ツアー)
ユーラシア旅行社で行く7/14発「コーカサス三国夢紀行9日間」の添乗に行って参りました。
コーカサス山脈の南に位置するアゼルバイジャン、グルジア、アルメニアをコーカサス三国と呼びます。なかなか日本では聞き馴染まない国名かと思いますので、今回は3国のひとつアゼルバイジャンについてご紹介させて頂きます。
アゼルバイジャン共和国。国土は日本の1/4、北海道よりやや大きい程度に人口は940万人。 アレクサンダー大王遠征のときにあったアトロパテン=火の国という国家の名前が現在の国名の由来。石油と天然ガスの豊富な資源と天然ガスが放出していて燃え続けるヤナルダグ(燃える山)や聖なる火が灯りつづける拝火教寺院を見ると国名通りの国だなと思わせてくれます。
現在、国の主な宗教はイランと同じイスラム教シーア派です。しかしソ連統治時代の影響で、厳格なイスラム教のしきたりがなくスカーフやヒジャブを着用している人は見かけません。モスクもソ連時代に壊され、首都でも多くは見かけません。ビールやワインなどのアルコールもレストランや商店で販売しています。ラマダンの時期でもレストランが開いているので、イランと同じ宗派で厳格なのかなと思って行ってみますと全く違うので驚かされます。
アゼルバイジャンは石油産業が盛んなため、空港から首都の中心までの間は近代的な建物の建設ラッシュです。昔の工業地帯を移転させ、石油関連会社やスポーツ施設などスタイリッシュでお洒落な現代建築が目を惹きます。首都も木彫り装飾が美しい木造バルコニー付きのイスラム建築が残る旧市街と近代的な欧州を思わせる宮殿風建物と近代的建物が並ぶ新市街、そして日本の国土がすっぽり入るカスピ海に沿うプロムナード、ちょっと町を外れれば石油を汲み上げる採掘機器があちこちに。カスピ海上にも海上油田掘削のプラットフォームが見え、石油国なんだなぁと実感させられます。反面、石油関連で外国企業も多く、米ドルやユーロでの支払いがレストランなどで可能かというと、その点はNO。現地通貨での支払いを求められます。
アゼルバイジャンはコーカサス三国の中で一番物価も高い国です。レストランでのビールは約400円、ワインは600円ほどで日本とそう変わりがありません。石油も天然ガスも採掘されるし、とても豊かな国なんだなと思わされますが、実は石油関連企業以外の仕事をしてる人たちの給与が低い(大学の先生で月給350-400ユーロ、小~高校の先生で月給200ユーロ、運転手さんは月給150ユーロ、石油関連では月給700ユーロ以上)オランダ病という問題もあります。それでも町ゆく人、カスピ海クルーズに乗船していた家族連れ、「私も副業しなくちゃ大変なのよ~」というガイドさんの顔に悲壮感のようなものは見られませんでした(これは首都だからでしょうか???)
そして、アゼルバイジャンには世界最大の“湖”であるカスピ海があります。湖なのに名前に海が付くのは、550万年前の地殻変動で海が陸地に閉じ込められできたことが由来。しかし現在、湖と定義されているのは、ここで採掘される石油や天然ガスの取り分に海にするか湖にするかで、湖に面する5か国の取り分が変わってしまうので、平等配分になる湖にしているのです。カスピ海は日本の本州の1.5倍の面積を有し最大深度は約1000m。ここには石油、天然ガスといった天然資源とキャビアで有名なチョウザメが生息していて、このあたりに関することは日本でもニュースや雑学などで耳にするところです。ここで採掘された石油を地中海まで運ぶBTCパイプラインは2003年から着工して2005年に完成しましたが、このパイプラインの鉄鋼は日本の鉄鋼会社が製造していたり、BTCパイプラインの主な株主構成の上位に伊藤忠商事と国際石油開発といった日本企業も入っています。現在、このパイプラインは地中海から欧州に向けて延長工事も始まっていますので、完成した時には日本でも大きなニュースになることでしょう。
来年2015年欧州オリンピックが、ここアゼルバイジャンの首都バクーで開催されることになり、前述の空港から首都に向かう途中に、競技場と選手村の高層ビル群が建設されています。バクーの西側にもオリンピック用の水泳競技場も建設されています。今年の秋にはカスピ海サミットも行われる予定なので日本のニュースも注意深くしてみていると、今後耳にすることが多い国ですので、注目してみて下さい。
| 固定リンク
「中欧・東欧情報」カテゴリの記事
- 「トリュフ料理に舌鼓を打つ!!(クロアチア)」(2017.12.13)
- 地元の人に愛される!クロアチアのミケランジェロが残した、“生きた”世界遺産(2017.11.22)
- 知る人ぞ知る、クロアチアのミニ・プリトヴィッツェで癒しのひと時(2017.11.17)
- 青空と雪山、黄葉に囲まれたコーカサスの仙境、ジョージア・スワネティ地方(2017.11.14)
- ヨーロッパ一美しい、クロアチアのミロゴイ墓地へ(2017.11.09)
この記事へのコメントは終了しました。




コメント