400年の友達、日本とスペイン(ユーラシア旅行社で行く北スペインツアー)
先日、「楽しく歩こう!北スペイン、巡礼の道」のツアーから帰国いたしました。秋の足音が聞こえる北スペインは暑くも寒くも無い絶好の行楽日和、車窓の風景も色付き始めており不思議と郷愁を感じる様子でした。
今回は、牛追いで有名なパンプローナやステンドグラスの美しい大聖堂があるレオンなど北スペインの有名観光地を巡るとともに、中世から続く祈りの道サンティアゴ・デ・コンポステラへの巡礼路歩き体験してみよう、というテーマ性のあるツアー。ツアー初期に「巡礼路を踏破するのは体力に自信が無くて・・・」なんておっしゃっていたお客様が、最終的に「今度は春に100キロ歩いて巡礼証明書を貰うわ!」と決意を新たにしていたのが非常に印象的でした。
初回の巡礼路歩きではあいにくの雨模様、しかしツアーが進むにつれてお天気はどんどん上り調子になり、最終目的地サンティアゴ・デ・コンポステラ到着日など、朝から真っ白な霞に包まれていたにも関わらず、皆様の願いが届いたのかゴゾの丘に到着する頃には真っ青な快晴に!まるで聖ヤコブ試され、そして祝福されているような気がしました。
さて、実は今年2014年は支倉常長が大使となった慶長遣欧使節団がスペインに到着してから400年の記念イヤーで、日本スペイン両国の各地で様々な交流事業が行われていたのをご存じでしたか?今回のツアー中に巡礼路沿いにひとつ交流の証を発見したのでここでご紹介。
上の写真の観音像は香川県の仏師凡海さんが生きた樹木に掘り込んだもの。モリナセカの町のアルベルゲ(巡礼者専用の宿泊施設)の庭に静かにたたずんでいます。キリスト教の巡礼路に仏教の観音様、話だけ聞くとミスマッチですが、なかなかどうして違和感無く溶け込んでいます。日本にも四国お遍路さんのような、似た文化があるからでしょうか。宗教は違えど、この観音様も今後、聖ヤコブとともに巡礼者達を暖かく見守ってくれることでしょう。(三輪)
| 固定リンク
「世界の宗教情報」カテゴリの記事
- ウズベキスタンの古代仏教都市テルメズ訪問。故加藤九祚先生の功績にも触れました。(2017.10.24)
- 多様性の中の統一(インドネシアの宗教観に触れる旅)(2016.11.08)
- ドイツでロマネスク探し(2016.11.02)
- ルーマニアの祝日、聖母マリア被昇天祭(2016.09.09)
- お釈迦様の誕生日に行われる、釜山・三光寺の提灯祭り(韓国)(2016.06.07)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント