2014年10月 9日 (木)

吟遊詩人の歌声に酔いしれて(ユーラシア旅行社のバングラデシュツアー)

先日バングラデシュのツアーより帰国しました。
北海道よりちょっと広いだけの国土に
日本全体と同じくらいの数の人々が暮らす国です。
バングラデシュはイスラム教国ではありますが
歴史を紐解けば仏教やヒンドゥー教の時代も長く
各地に壮麗な遺跡が残されています。
遺跡だけではなく、長らく多宗教が混在したこの国には、
宗教的な、あるいは、反宗教的な考えも残っています。
バングラデシュツアー、ラロンの歌を歌う吟遊詩人
歌や演劇が大好きなバングラデシュの人々がこよなく愛するのは
中世活躍した吟遊詩人ロランの残した歌です。
ヒンドゥーの家に生まれ
イスラムの聖者のように祀られているロランですが
彼画の生涯は謎に包まれています。
彼を知ることが出来るのはその歌だけ。
「カーストなんて意味があるのか?」
といった反権力・反政治的な歌です。
ロランの歌は、
彼を祀る廟があるクシュティアで聞くことが出来ます。
毎年開催されるロラン祭には、
全国から現代の吟遊詩人バロールが集いますが、
今回は私達のツアーのために
20名ほどのバロールが集まってくれました。
一弦の楽器エクタラを片手に
入れ替わり立ち代りラロンの歌を歌うバロールたち。
実際に彼らが歌うラロンの歌は
ゆったりとした伸びやかな歌と心地よいリズム。
いつまでも聞いていたい音楽でした。
(山岸)

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