吟遊詩人の歌声に酔いしれて(ユーラシア旅行社のバングラデシュツアー)
先日バングラデシュのツアーより帰国しました。
北海道よりちょっと広いだけの国土に
日本全体と同じくらいの数の人々が暮らす国です。
バングラデシュはイスラム教国ではありますが
歴史を紐解けば仏教やヒンドゥー教の時代も長く
各地に壮麗な遺跡が残されています。
遺跡だけではなく、長らく多宗教が混在したこの国には、
宗教的な、あるいは、反宗教的な考えも残っています。
歌や演劇が大好きなバングラデシュの人々がこよなく愛するのは
中世活躍した吟遊詩人ロランの残した歌です。
ヒンドゥーの家に生まれ
イスラムの聖者のように祀られているロランですが
彼画の生涯は謎に包まれています。
彼を知ることが出来るのはその歌だけ。
「カーストなんて意味があるのか?」
といった反権力・反政治的な歌です。
ロランの歌は、
彼を祀る廟があるクシュティアで聞くことが出来ます。
毎年開催されるロラン祭には、
全国から現代の吟遊詩人バロールが集いますが、
今回は私達のツアーのために
20名ほどのバロールが集まってくれました。
一弦の楽器エクタラを片手に
入れ替わり立ち代りラロンの歌を歌うバロールたち。
実際に彼らが歌うラロンの歌は
ゆったりとした伸びやかな歌と心地よいリズム。
いつまでも聞いていたい音楽でした。
(山岸)
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