ワインと、フランス・ロマネスク美術に酔いしれて(フランス)
先日、ユーラシア旅行社の「フランスワイン街道、ロマネスク美術と美しい村を巡る旅 13日間」のツアーより帰国しました。
今回の旅のメインは、秋色に染まったフランスワイン街道と、小さな村々。さらに、アルザスワイン、ブルゴーニュワイン、ボージョレワイン、シャンパンの試飲も楽しむ、まさに目でもお腹でもお楽しみ頂ける旅でした。

ワイン街道は勿論ですが、今回は、建築の美しい教会もたくさん訪れました。
まずは世界遺産のランス。「ノートル・ダム大聖堂」は“微笑みの天使”で有名ですが、日本人にとって、とても馴染み深い教会も見所のひとつ。19世紀にヨーロッパで見られたジャポニズムの時世において、フランス・パリにて活躍したレオナールフジタ(藤田 嗣治(ふじた つぐはる))が全面的に手掛けたフジタ礼拝堂です。彼自身が、80歳の高齢にも関わらず90日間で描いた、礼拝堂内のフレスコ画からは、まさに生涯をかけた力強さが伝わってきます。礼拝堂内には、彼自身と夫人も描かれており、お墓も礼拝堂に設けられています。遠い異国の地で、その生涯を終えた彼の人生に思いを巡らせると、小さな礼拝堂が彼が創り出した天国のようにも思えました。

続いて、ブルゴーニュ地方へと場所を移しました。この地では、フォントネー修道院とサント・マドレーヌ寺院を訪れました。まずは厳しい戒律で知られるシトー派の修道僧が過ごしたフォントネー修道院。僧たちが自給自足で暮らしていた修道院の敷地は広く、閉鎖的な印象は今では一切受けません。また、ヴェズレーのサント・マドレーヌ寺院も、サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路のひとつとして栄えたこともあり、寺院までの道のりも、かつての活気を思わせるような雰囲気が漂っていました。いずれも、最盛期には多くの僧や巡礼者で溢れていた宗教建築ですが、決定的に異なることは、その装飾です。
まずサント・マドレーヌ寺院は、ロマネスク彫刻の傑作としても知られるティンパヌムをはじめ、多くの彫刻で飾られています。一方、フォントネー修道院では壁画や彫刻は一切見られず、「簡素」という言葉がとても合います。宗教美術や教会建築は、知れば知るほど奥が深く、ひとつ学べば、新しい疑問が生まれ、その興味が尽きません。ただ、このフォントネー修道院で感じた「簡素」は、ロマネスクの完結した美しさを見たような気がしました。
ロマネスク美術。なかなかとっつきにくい言葉ですが、ただなんとなく眺めていた教会を、角度を変えてみることで、旅が何倍にも楽しめるものになるかもしれないと思いました。(吉村)
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