「大地の芸術品」!元陽に残るハニ棚田(ユーラシア旅行社で行く少数民族ツアー!)
先日、ユーラシア旅行社の「雲南・北部ベトナム少数民族街道10日間」のツアーより帰国しました。
中国には55(ベトナムでは54)の民族がいると言われていますが、その中でも少数民族と言われる人々は7~8%で、主に山岳地域で生活をしています。彼らは、伝統的な民族衣装をまとい、昔ながらの生活を営んでいます。今回のツアーでは、そんな彼らの生活や文化に触れながら、各地を回っていきました。
その中でも今回は、雲南省南部に住むハニ族についてご紹介したいと思います。
ハニ族は、何事にも地道に取り組む気質と言われており、そんな彼らを象徴するものが、2013年に世界遺産に登録された元陽の棚田です。ハニ族が代々作り上げてきた大規模な棚田は、「この世の奇跡」と称えられており、谷の底から海抜2000メートルの山の上まで、美しい段を描きながら繋がっています。なかには、その段数が5000段にも達するものもあるのだとか。標高差のある山肌に彼らが住み始めたのは、今から1300年前。ここに時間をかけてコツコツと作られてきた棚田は、まさに大地の芸術品です。
今回は元陽の街に宿泊し、夕日と朝日の時間に棚田を訪れました。もともと降雨量が多い地域で、年間300日は雨と言われている中、皆様の願いが通じたのか何ともラッキーなことに、綺麗な夕日と朝日をどちらも観賞することが出来ました。
日中に見るだけでも圧巻なのですが、朝焼けや夕映えにきらめく棚田は、光の当たり具合によって、様々な色に輝きます。また一番美しかったのは、時間によって動きながら変化をしていく朝もやが棚田上に浮かぶ光景。緩やかな曲線を描きながら幾重にも重なる棚田に心奪われながら過ごしたひと時でした。
ちなみに、この元陽の「ハニ棚田」は、中国で45番目に世界遺産に登録され、中国で初めて民族名で名付けられました。山岳地で細々ながらも伝統を立派に継承し守り抜いてきた民族の功績が、いま世界のカメラマンたちを虜にしているのです。(飯野)
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