ミャンマー唯一の世界遺産ピュー古代都市群を訪ねて
先日「ミャンマーの古都と世界遺産ピイを訪ねて15日間」より帰国しました。寒い日本を飛び出してベストシーズンのミャンマーへと降り立ちました。今回の旅はバガン遺跡やインレー湖クルーズ、シュエダゴォンパゴダなど見どころ満載なのはもちろんですが、中でもハイライトはミャンマー唯一の世界遺産ピュー古代都市群です。ピュー古代都市群は2014年に登録されたばかりの新しい世界遺産です。世界遺産に登録され、さぞかし観光客でごった返しているのかと思いきや、観光客はまばらでほぼ貸切状態。じっくり、しっかりと悠久の歴史を味わうことが出来ました。ピュー王朝は、紀元前200年から西暦900年まで、1000年以上に亘って栄えたといわれています。ピュー王朝の古代都市群は、レンガの城壁と堀で囲まれた3つの都市で構成され、イラワジ川流域の乾燥地帯の中に位置しています。これらの都市には、未だピュー王国の人々がつくったレンガ造りの仏塔や城壁・宮殿の要塞・埋葬地帯・初期の工業拠点など、当時の面影が色濃く残っています。まだまだ発掘作業は始まったばかり。また距離の離れた3か所(タイエーキッタヤー・ベイタノー・ハリン)に遺跡が点在しており、どこかを集中的に調査をすることは誤った時代見解につながるとしてバランスよく発掘作業を進めているのでなかなか作業は進まないとのこと。ベイタノーやさらに古い時代に栄えたとされるタイエーキッタヤーには迫ってくるような迫力ある遺跡や黄金に輝くパゴダがあるわけではありませんが、私たちの歩いている土の下には、きっと発掘されるのを今か今かと待っている遺跡が数多く眠っているに違いないと思いを馳せながら観光するのも粋なもの。
今回のご参加者には10年前、20年前にミャンマーをすでに訪れたことのある方もいらっしゃいました。素朴な笑顔やのんびりとした昔と変わらないミャンマーを味わった一方で、車の通行量やファッションなど、目覚ましい成長を実感したと口々に仰っていました。それも成長著しいミャンマーだからこその感想だと感じました。
ミャンマーは軍事政権から民主化に移行し、世界中の注目を集めています。物価や人件費が他の東南アジアに比べ格段に安く、また、世界一敬虔な仏教徒と言われるミャンマー人の正直で親切な国民性は多くの企業を惹きつけます。また、外国企業の誘致だけでなく観光にも力を入れ始めました。現地ではホテルなども新しく建設がはじまったりと観光客の受け入れ態勢を整え始めたミャンマー。そして、ピュー古代都市群に次ぐ世界遺産に登録される可能性を秘めた遺跡が多数点在するミャンマー。新しさと古さが入り混じった独特の雰囲気を味わった旅となりました。(岡山)
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