2015年5月26日 (火)

バルト三国に舞う桜

先日、バルト三国古都巡りとクルシュー砂州8日間より帰国しました。
4月末から5月初め、ゴールデンウィークにかかるツアーだったのですが、
日本に比べると気温は少しひんやり。
バルト三国は、北はフィンランド、南はポーランド、ウクライナ、ベラルーシ、西はバルト海を挟んでスウェーデン、そして東はロシアに囲まれた、東欧と北欧の境目のようなところに位置しています。日本では4月末頃というと桜はすっかり散ってしまっていますが、バルト三国ではちらほら桜を見ることができました。中でも、日本から植樹された桜を見ることができる場所があります。リトアニアの首都、ヴィリニュスを東西に流れるネリス川のほとりに、綺麗に桜が並んでいるのです。

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桜の木の側には石碑があります。
この石碑は、第二次世界大戦中、このリトアニア、カウナスの街で6千人ものユダヤ人の命を救った、杉原千畝氏を記念して建てられたものなのです。
周囲に植えられた桜も、石碑とともに、杉原氏が通った早稲田大学により寄贈されたもので、
今回たまたま時間があったためこの桜公園に立ち寄ってみたところ、満開とは言えませんでしたが、綺麗にはなびらが舞っていました。
その後、杉原氏が実際に領事として働いていたカウナスの元領事館、現・杉原千畝記念館へも訪れました。
この記念館の所にもきれいに桜が植えられていました。
記念館では、杉原氏に関しての短い映像を見ます。
杉原氏と、常に杉原氏の側で彼の姿を見守っていた幸子夫人の姿を思い浮かべると、胸がつまってしまうようでした。

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彼はカウナスの日本領事館で、領事代理として、自分たちの身の安全も顧みず、ユダヤ難民が第三国へ脱出するための日本通過ビザを発給し続けました。ただただ自身が信じる人道を貫き通したのです。
なんと、そんな杉原氏のエピソードを描いた映画が、今年の秋に公開されます。
唐澤寿明主演、ロケはポーランドで行われたようですが、なんともタイムリーですね。
映画を観て、それからバルト三国に行くも良し、行ってから映画を観るも良しでしょう。
リトアニアという遠い国で、ここまで尊敬される日本人に出会えるのです。(留置)

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