ラオス人の心を表す「タマサート」

先日、ラオスより帰国致しました。お客様からは「いったい何があるの?何を見るの?」と質問も多い国ですが、私が感じるラオスの魅力はずばり、人々の人間性です。
ラオス人が日常でよく使う「タマサート」という言葉があります。この言葉は日本語でいうと「自然」「無理をしない、ありのままの」といった意味で、具体的には「この料理は農薬なしのタマサートな材料で作っているよ」、「この村は都会とは違ったタマサートな暮らしをしているよ」などのように使われます。また、「タマサート」という単語だけで用いると「リラックスしていいよ」という意味になります。
ラオス人は自然の循環に逆らわず、そのまま受け入れ、自然と共生するという考え方を共通して持っています。今回訪れたビエンチャン、バンビエンとルアンパバーンを結ぶ道でもバスの車窓から森を開き、農作物を育て、狩猟をしながら自然に溶け込むよう暮らす少数民族の村を見ることが出来ました。彼らはまさに「タマサート」な暮らしを送っています。
最後に3日間滞在したルアンパバーンという都市でさえ、マッサージ店は客がいたとしても夜21時にはほとんどのところが閉店、予約も受け付けません。何か買おうとすると、私の店よりあっちの店の方が安いよと親切に教えてくれました。もっと稼ごうと思えば稼げるけれども、彼らにとってはお金が第一の価値基準ではありません。家族と過ごしたり、のんびり休んだりする方が大事なのです。お金がなくても豊かな自然の恵みで飢えることもありません。ラオスは東南アジアの最貧国の一つですが、心の豊かさでは最恵国だと思います。そんな「タマサート」な部分がまだ残るうちに訪れることができてよかったなと思いました。(長田)
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