2015年7月10日 (金)

大コーカサス山脈に抱かれたスワネティに魅せられて(コーカサス三国)

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先日、ユーラシア旅行社の「ナヒチェヴァンも訪れるコーカサス三国物語 16日間」より帰国しました。アルメニアにジョージア、アゼルバイジャンとあまり馴染のない国名がずらり。それもそのはず?!どの国も1990年までソ連を構成する社会主義共和国で、崩壊後の1991年に独立した新しい国々。しかし世界で初めてキリスト教を国教としたアルメニア。8000年も昔からぶどうを生産、世界最古のワインの生産地、緑豊かなジョージア。天然ガスや石油などの資源に恵まれ今やドバイに追いつけ追い越せで急成長を遂げているアゼルバイジャンなど『コーカサス三国』と一括りには出来ないそれぞれ個性や魅力の詰まった国々なのです。中でも私が今回最も印象深かったのがジョージアのスワネティ地方でした。
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大コーカサス山脈に抱かれたスワネティは古くからスワン人が暮らしています。峡谷に囲まれ山深いこの地は他の地域とは違い侵略や破壊を受けることなく独自の習慣や文化を守り続けることができました。今ではすっかりスワネティのシンボルともなったどっしりとした塔型の家。かつてこの地に住む人は仲間が殺されると殺した側は殺された側の仲間や家族から命が狙われるという血讐が存在しました。どちらか一族が滅亡するまで続けられ、自身を、また家族を守る為に建てられたと言うのだから家が重厚な塔なのも納得?そのような血生臭い歴史も今や昔、現在では廃墟となっていたり倉庫として使われています。そんなニョキニョキと建ち並ぶ塔をぬってまるで迷路のようなウシュグリ村を歩いてみると、今の時期は色鮮やかな野花があちこち咲き乱れどっしりした塔を華やかに彩ります。走り回る子供達の笑い声、家の前に座って煙草をふかしながら談笑している老人、カランカランとカウベルを鳴らしながら我が物顔で狭い道を独占する牛。塔の歴史が嘘のような穏やかな時間が流れていました。ジョージアに残る桃源郷、スワネティにはすっかり癒され魅せられました。 (岩間)

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