2015年8月 4日 (火)

カカシがいっぱいの名頃へ

先日「阿波の絶景、大歩危・小歩危と雲の上の祖谷、平家落人伝説 3日間」の添乗に行ってまいりました。西日本で第2の高さを誇る剣山に登ったり、奇岩が美しい大歩危にて遊覧船を楽しんだりと、自然をゆったり満喫できた3日間でした。
今回旅した徳島の祖谷地方には名頃(なごろ)という小さな集落があり、今回はこの集落にも足を運びました。小さな集落ですが、実は名頃は今、「カカシの里」として注目を浴びています。
名頃に一歩足を踏み入れれば、カカシが視界に入らない場所はないと言っても過言ではありません。畑やバス停など、野外でも構わず、集落の至る所にカカシが顔を並べています。中には自転車に乗っているカカシなんかもいて、今にも動き出しそうなその姿に、本物の人間と見間違えてしまうことも多々あるとか。

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今回は、カカシを作っている綾野月見さんにもお会いすることができました。カカシを作り始めて12年、今まで作ったカカシの数は350体にも上ります。野外に置いているカカシは風雨にさらされる為、2年ほど経つと作り変えが必要になるのだそうです。現在村には約100体のカカシが暮らしています。
名頃のカカシたちの一番魅力的なところは、彼らの豊かな表情だと思います。ついつい見つめ合って、うっかりお悩み相談を始めてしまいそうなほど、優しげで郷愁も漂う表情をしているのです。綾野さん曰くカカシ作りで最も時間がかかるのが、この表情作りとのこと。作り込んでいるうちに、自然と自分の顔に似てくるのだそうです。より一層愛着が沸いてしまいますね。
集落を後にする前に3年前に閉校となった名頃小学校にお邪魔しました。いなくなった子供たちの代わりに、今はカカシたちが教室を賑わせていました。綾野さんは何故カカシ作りを始めたのでしょうか。この集落が人で溢れていたのなら作っていなかったのではないかと、私は思います。名頃小学校を見ていると綾野さんがカカシに込めた思いがよりいっそう伝わってくるような気がしました。
祖谷地方ではこの小学校だけではなく、その他にもいくつかの学校の閉校や統合の話を聞き、過疎化の現実を目の当たりにしました。都会で暮らす私がこんなことを思うのは勝手極まりないですが、昔ながらの風景が残る祖谷の暮らしが末永く続きますようにと願わずにはいられませんでした。(佐藤)

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