プラハの街で愛されるマリオネット(チェコ)
先日、ユーラシア旅行社「プラハ、ブダペスト、ウィーン、ブラチスラバ中欧美都紀行8日間」より帰国しました。中欧4カ国の首都を巡るこのツアー。そのなかでも、今回はプラハの街頭で見かけたマリオネットについてご紹介させて頂きます。
マリオネットは人形の手足が糸でコントローラーと繋がったタイプのもので、糸の本数が少なくても、思うようには操るのは至難の業です。街には数多くの専門店があるだけでなく、国立の人形劇劇場が建てられるほど、チェコの人々に人気があります。
これほどまでにマリオネットが愛されているのには、民族の苦難の歴史と深い関係があります。かつて、ハプスブルク帝国の支配下にあったとき、チェコ人は徹底的に弾圧され、チェコ語の使用が禁止されていました。都市部で聞こえるのはドイツ語ばかりでしたが、支配が及ばない農村地帯では、民謡などの人形劇のなかでチェコ語がいきいきと聞こえ、チェコ人の心や物語を伝えていました。19世紀後半に起こったチェコ民族復興運動において、学者や芸術家達は人形劇に注目、研究し、競って実演していました。このようにして、人形劇はチェコ文化のなかに深く浸透することとなりました。
プラハの観光を終え、自由時間にご希望のお客様と、モーツァルトの「ドン・ジョバンニ」を国立人形劇劇場へ観に行きました。人形劇ということもあり、コンサートやオペラと比較するとこじんまりとして、華やかさはない劇場です。しかしながら、粋なスタッフの方々やマリオネット独特の動きで、笑い声に溢れるとても楽しい時間を過ごせました。(瀬戸)
「ユーラシア旅行社で行く、チェコツアーの魅力」
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