2015年9月16日 (水)

柱状節理の岩が建ち並ぶスタッファ島へ!(スコットランド)

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先日、「スコットランド三大絶景紀行 9日間」 の添乗から帰国いたしました。
氷河に削られた丘や山々、そして表土を覆う緑が美しいスコットランドの風景だけでなく、8月に見頃を迎えるヒースの花を眺め、エジンバラではミリタリータトゥーも観覧する盛り沢山のツアーとなりました。

スコットランドにはスカイ島やグレンコーのような景勝地がいくつかありますが、今回は訪れたスタッファ島もスコットランドを代表する景勝地の一つです。
スタッファ島は大西洋上に浮かぶ面積が僅か3.3キロ平方メートルしかない無人島。
ブリテン島からは20キロ、アイルランド島からは130キロほど離れています。

アイルランド島と言えば世界遺産のジャイアンツコーズウェイが有名で、巨人フィンマックールと海を挟んで対峙していた巨人ベナンドーナが力比べをしたという伝説があります。
この伝説は、対決する事になった2人の巨人が、海上に柱を埋め立て道を築き、いざ決戦!となった時にフィンマックールの奇襲によって、恐れをなしたベナンドーナが一目散に逃げたという結末となります。その後、ベナンドーナがフィンマックールが追ってこないように道を壊したと言われていますが、ベナンドーナが逃げ帰った島がスタッファ島と言われています。

スタッファ島とジャイアンツコーズウェイは、実際の地質学的には、6000年前の火山活動によって流れ出した高熱の溶岩が海に押し寄せた際、急速に冷却され凝固する過程で割れ目が出来、最少のエネルギーで凝縮する正六角形の柱状節理になりました。その後、氷河期が終わり、氷河が溶けて海面が上昇したことで、ジャイアンツコーズウェイのあるアイルランド島とは分かれ、奇岩の島のスタッファ島が誕生しました。

ツアーではオーバンからマル島にバスごとフェリーで渡り、さらにマル島から1時間程バスで移動し、フィナポートという小さな港町からフェリーでスタッファ島へ。
途中、海鵜やアザラシが顔をのぞかせる微笑ましい光景をご覧頂いた後、出港してから50分後ようやくスタッファ島が見えて来ました。乗船していたお客様からは歓声と共に何十枚もシャッターを切る音が聞こえてきます。

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スタッファ島の別名は「ピラーアイランド(柱の島)」。その名の通り、ジャイアンツコーズウェイとは異なり、島全体が柱状節理で出来ています。船が島に近づけば近づくほど、聳え立った30m程の奇岩が迫ってきて、「柱の島」と言われる所以を実感しました。

そして、ついにスタッファ島に上陸!島の上から海岸線の奇岩を見たり、パフィンのコロニーなど幾つかの見所がありますが、中でも一番の見所は海の波によって削られてできた「フィンガルの洞窟」。

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音楽好きの方ならピーンときたかも知れませんが、メンデルスゾーンが1829年にこの地を訪れた際、インスピレーション受けて作曲した曲が演奏会用序曲の「フィンガルの洞窟」です。悪天候だと上陸が出来ないスタッファ島ですが、今回は天気と運にも恵まれ、メンデルスゾーンが表現したと言われる洞窟に波が打ちつけ、反響する音やスタッファ島の心打つ美しい情景を実際に肌で感じる事ができました。(三浦)

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