届け、篤い思い。各国のお坊さんに出会える旅(インド)
先日、仏教の聖地を訪れる、「釈迦の道を往く、四大聖地巡礼8日間」のツアーより帰国致しました。このツアーで訪れる仏教四大聖地とは、仏陀生誕の地・ルンビニ(ネパール)、成道の地・ブダガヤ(インド)、初転法輪の地・サールナート(インド)、そして入滅の地・クシナガラ(インド)の4か所です。観光地は常に多くの人で賑わっており、私たち日本人だけでなく、現地インド、東南アジア、そしてヨーロッパまで、様々な国の人々が集まります。
そんな中一際目立つのが、信仰深くお参りをしている各国のお坊さんたち。今回のツアーでよく見かけたのはタイのお坊さんでした。主にオレンジ色の袈裟を着ていて、各聖地で、集団でお経を唱えたり、説法を行ったりしているのですぐにそれと分かります。また、手に小さな金箔を持っているのも特徴的。仏教徒の多いタイでは、お参りの際に仏像やその台座に金箔を貼り、仏を縁起の良い金色で飾るという習慣があるため、遺跡が金箔で覆われていたら、それはタイの人たちが訪れた証拠です。実際ツアー中にも、私たちが隣を通りかかった時に金箔を渡してくれたタイのお坊さんがいらっしゃいました。
また、特に私の印象に強く残ったのはスリランカのお坊さんたちです。それはサールナートを訪れた時のこと。白い服を着た彼らが、大きな木の下で集会のようなものを開いていました。一人の人が穏やかな口調で何かを話し、その人を多くの人が囲んでいるといった具合です。最初に見かけた時は全員が木陰に入っていたのですが、時間が経つにつれ、太陽の位置と共に木陰の位置も変わってきます。私たちが観光を終えてもう一度彼らを見た時には、何人かの人々が木陰からはみ出ていました。今回10月にインドを訪れましたが、気温はまだまだ高く、昼頃は35℃近くになる日もある程。暑いはずなのに、その暑さに慣れているのか、それとも耐えているのか…一心に話を聞くその姿に、“これぞ信仰深さ”というものを感じました。
出身国は違えど、聖地に集まるお坊さんたちの信仰心はとても篤いもの。言葉が分からずとも、彼らの思いのつまったお経を聞くだけで仏のありがたみをより一層感じられる気がしました。(越野)
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