美しい声と祈りがこだまするエローラ石窟寺院(インド)
先日、「神秘の石窟寺院、アジャンタ・エローラ紀行 7日間」のツアーから帰国しました。今回のツアーではタイトル通り、アジャンタ・エローラの両石窟寺院をはじめ、サーンチーやエレファンタ島石窟寺院等、7つの世界遺産を巡りました。
中でも印象強いのが、エローラ石窟寺院です。数世代の石工たちが、金槌とノミだけで岩山を彫り、造った寺院。仏教・ヒンドゥー教・ジャイナ教の石窟が共存しており、計34窟あります。
ヒンドゥー教のカイラーサ寺院で有名ですが、私が一番心に残ったのは、仏教石窟の第10窟です。第10窟は、エローラ唯一のストゥーパ(仏塔)を祀る塔院。奥にあるお椀をひっくり返したようなものがストゥーパで、ブッダを象徴するものとして礼拝されました。日本の卒塔婆は、このストゥーパからきた言葉です。ストゥーパの前には、仏像が堂々と座っています。天井部分のあばら骨のような装飾は、木造建築の梁を模したものです。
実際に中へ入ってみると、窓もなく薄暗いのですが、係員の方が外から反射板を向けて、中に光を入れてくれます。当時、実際に石窟を利用する際は、この方法で光を取り入れていたのだとか。
過度な装飾もなく、シンプルな塔院ですが、驚きの特徴がありました。現地ガイドの方がお経を唱えると、何故かコンサートホールのように綺麗に声が響きます。日本の読経よりもトーンが高く、歌のような美しいインドの読経に感動しました。
心にまで声が響くこの塔院で、千年以上も前から、人々は何を祈っていたのだろうかと思いを馳せました。(五島)
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