2016年5月26日 (木)

食物連鎖の頂点!ネコ科最大のベンガル虎を求めて(インド・ランタンボール国立公園)

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5月の連休に「ゴールデン・トライアングルとランタンボール 8日間」の添乗に行ってきました。今回のハイライトはベンガル虎が生息するインド西部のランタンボール国立公園。2連泊して早朝と日中、そして翌日の早朝と合計3回のサファリを楽しみました。連日40度を超すような暑さとなり、日中は熱風に吹かれながらのサファリとなりましたが、そのおかげか、国立公園の茂みや水場には待ち焦がれたベンガル虎の姿を見る事ができました!3回のサファリでベンガル虎に出会えた回数は、なんと10回!現地ガイドさんも国立公園のレンジャーも驚いてしまうほどの数です。
感激の初対面となったベンガル虎は、鬱蒼と茂る草木の中で朝食中でした。肉眼ではよく見えなかったのですが、お客様が持っていた高性能のビデオカメラには力強い顎でしっかり獲物を噛み切る様子が捉えられていました。更にサファリカーで水場を目指すと、木陰の下で若い虎カップルがお昼寝中。我々もしばらくそこに待機して、起きてくれるのを待ちましたが、さぞかし気持ちの良い場所だったようで、ピクリとも動かずすやすやと熟睡していました。私たちがそろそろホテルに戻ろうとサファリカーで走っていると、手の届きそうな距離に横たわる虎を発見!あくびをしたり、顔をぶるぶるさせたり、眠そうな目をしたり、その仕草はまるで家ネコのよう。午後に同じ虎のもとへ戻ってみると、廃墟となったモスクの下でスヤスヤお昼寝。さぞ暑かったのか、重たい身体を起こして、近くの水場に行水に出掛けて行きました。後ろ向きでゆっくり水に浸かり、ホッと一息つくその姿、まるで人間が温泉に浸かる時のようで、ちょっと笑えました。
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ベンガル虎の成獣の体重は雄ともなると180~250㎏、雌だと100~160㎏と言われて、生物学の分野では食物連鎖の頂点に立つ「頂点捕食者」と呼ばれています。ちょっとイカつくも美しい毛皮は2つとして同じものはなく、微妙に個体ごとに異なっているという事に驚きました。またそれに反して可愛らしく見えるのは太くて短い前足。持久力はあまりありませんが、時速55キロで獲物に突進する脚力を持っています。また、ネコ科ですが、泳ぎも得意!なんとバングラデシュにはマングローブに生息するベンガル虎もいるのです。
3回目のサファリでは、公園内のゾーン2へ。ここではしばしば仔虎が目撃されているということで、私たちの期待も高まります。するとレンジャーが地面の土にベンガル虎の真新しい足跡を発見。「虎は近くにいるはずだ」という彼の言葉通り、森の茂みに目をやると、いました!木々の隙間に見え隠れするベンガル虎の姿が!音もなく静かに闊歩する姿は正に森の王者そのもの。大きな背中を追うように、後ろをちょこちょこ歩く仔虎の姿もありました!しかも3兄弟です。私たちは、この親子が次にこの道を横断するだろうと予想して、先回りして待ち伏せ。遠目からですが、レンジャーの予想通り、道を横断する親子のベストショットを撮影することができました。
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今から約100年前にはおよそ10万頭以上だったとされるベンガル虎の生息数は、1980年代には8000頭前後(アジアからロシアにかけての13カ国)という危機的な数字になってしまいました。絶滅の危機に瀕してしまった背景には、密猟や、虎に家畜を襲われた報復として人間によって殺されてしまったり、爆発的な人口増加により野生の虎の生息地破壊が進んだりと様々な原因が挙げられます。それでもインド政府をはじめ、11ヶ国でトラ保護プログラムの元、個体数増加の為の様々な保護戦略が取られてきました。そしてその結果、嬉しいニュースが。2010年には約3200頭まで減少していた野生のトラは2016年の調査では4000頭近くまで増加していることがわかったのです。今回出逢った3頭の仔トラ兄弟も立派な成獣に育つことを期待して、そして、ランタンボールがいつまでも動物たちの楽園であるようにと願って、国立公園を後にしました。(三橋)

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