2016年6月10日 (金)

ギュッと凝縮!魅力満載のコーカサス三国の旅

 この度、ユーラシア旅行社の「民族と文明の旅、コーカサス三国周遊9日間」より帰国しました。コーカサス三国とはアゼルバイジャン、ジョージア、アルメニアの三国のこと。それだけ聞くとどこ?と思う方がまだまだ多い地域かもしれません。北はロシア、南はイラン、トルコ、西は黒海、東はカスピ海に囲まれています。さあ、そろそろ地図がイメージできてきたでしょうか?
 まさにアジアとヨーロッパの境に位置しているこの地域は、昔から東西・南北交通の要衝でした。たくさんの民族が往来し、交易で栄えるとともに、度重なる異民族の侵入による複雑な歴史を歩んできた地域です。

バクー旧市街とフレームタワー

 コーカサス三国の旅は、「どんな国」と一言で言い表せない入り混じり具合が面白いと思います。石油で有名なアゼルバイジャンは三国の中で唯一のイスラム教の国。首都バクーの旧市街では他のイスラム教の国々と同様に丸いドームとミナレットが特徴的なモスクや、絨毯やキリムを並べた店がひしめいています。しかし、そこから見える新市街にはガラス張りの近代的なビルが立ち並んでいて、さらに新市街の外れは中世のヨーロッパのような優雅な装飾を施された建物が並んでいます。また、バクーからバスで郊外へ出ると緑の無い荒れた大地が広がっていますが、そこに建てられた無数の石油櫓が印象的でした。
 ジョージアではコーカサス山脈の雄大な眺めが楽しめます。首都トビリシから北上し、国境を越えたロシアのウラジカフカスまで210㎞続く「ジョージア軍用道路」は、その名の通り、帝政ロシア軍が軍事用に切り開いたものですが、現在は美しい自然と、その周辺の趣ある教会を見学できるドライブルートとして人気です。緑豊かなジョージアの田舎町と湖畔にひっそりと佇むとんがり屋根の教会が絵になる風景です。

カヘチ地方

 カヘチ地方の世界最古と言われているワインも楽しみました。見学はワイナリーではなく「農家」です。カヘチ地方のワインは、地下に埋まった「クヴェヴリ」という壺で発酵させるのが伝統的な作り方です。どの家にもパンを焼く窯とクヴェヴリがあるそうです。カヘチの人(ジョージアの人)はみんなワイン好き。何かある度に乾杯します。昔から「タマダ」という宴会の仕切り役がいて、乾杯の前に一言演説をするのが決まりだそうです。ワイン農家では娘さんが説明しながらワインを注いでくれました。ボトルからではありません。そのまさに説明している壺から直接汲んでカップに入れてくれるのです。乾杯したら一気に飲みほしてカップをひっくり返します。「このカップの様にジョージアに敵無し!」という意味だそうです。

クヴェヴリ

 見学の後はランチタイム。雪を被ったコーカサス山脈が遠望できるテラスに席を用意してくれ、次から次へと料理を運んできてくれます。決して珍しい料理ではないけれど、新鮮な野菜や素材の味を活かした料理はどれもこれも美味しい物ばかりでお腹も心も満たされました。
 三国目のアルメニアは世界で初めてキリスト教を国教とした国として知られています。ハフパト修道院やセヴァン修道院などの様々な教会跡に「ハチュカル」という十字架を彫った石が多く残っています。ブドウの蔓や植物をモチーフにした美しい装飾が特徴です。今は廃墟となった教会跡は人里離れたとても静かな場所にあり、かつての敬虔なキリスト教徒たちが祈りを捧げていた神聖な場所であった事が感じられます。

ハフパト修道院

 三国それぞれの魅力は個性にあふれています。日本では情報があまり手に入らない国なだけに、行ってみた時の感動は新鮮です。三国の滞在を思い返してみると、まるで数年間の多方面への旅で訪れた国々を一気に通り過ぎた間隔に陥りました。こんなに違う国ですが、素朴で優しい人々と美味しい料理は共通しています。(関根)

|

ユーラシア旅行社の中欧・東欧情報」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。