2016年8月 9日 (火)

ロシア極北の聖地ソロヴェツキー諸島と白夜のムルマンスク

ロシア旅行、ロシアツアー
 先日、「ロシアの北極圏ムルマンスクと世界遺産ソロヴェツキー諸島 11日間」の添乗より帰国しました。サンクトペテルブルクから始まった旅は、まずは木造教会で有名なキジ島へ。金属の釘一本使われていない建築技術に驚嘆。ロシアの教会建築の特徴である“玉ネギ坊主”ですが、ヤマナラシ(日本ではポプラと同一視)の板が木製の楔で打ち付けられています。ヤマナラシで葺かれた屋根は、最初金色に、その後灰色、銀色に変色していきます。
 旅は続き、通常のロシアツアーでは訪れることも稀な、ペトロザボーツク以北へ足を踏み入れます。ヨーロッパ第二の大きさを誇るオネガ湖の北岸ポヴェネツでは白海バルト海運河最南の閘門、第一〜第四閘門(ポヴェネツ階段の一部)を見学。
ロシアツアー、ロシア旅行
 白海バルト海運河とは、1933年8月2日に開通した世界最長の運河で、湖や天然/人工の河川/運河を通り、白海とバルト海を繋いでいます。運河部分はオネガ湖のポヴェネツ湾から始まり、全長227km、19の閘門を経て白海に注ぎ込みます。運河建設は現代史において“悪名高い”第一次五カ年計画の成功の一例として示されました。1931年から33年までの20ヶ月で、ほぼ全て人力で建設。労働力は全て強制(矯正)労働。収容者(もちろん後述のソロヴェツキーから)に労働を課し、自分たちを「再教育」させるものとして、(大幅に体裁を繕って)作家や西側の知識人に公開されました。ゴーリキーや、バーナード・ショーなど著名人もプロパガンダに利用されました。
 運河最南の閘門を見たなら、もちろん最北の閘門も見に行きます。そこは運河の最北端でもあり、運河が白海に流れ込むベロモルスクの町。ベロモルスクとは正しく“白海の町”の意。
 そして2時間の船旅で白海を渡り、いよいよ本ツアーのハイライトの一つ、ソロヴェツキー島へ。世界遺産ソロヴェツキー修道院内へ入り、博物館、教会、僧坊、要塞の塔、運河、水車、監獄、独房、などを見学。ロシア正教の聖地にして鉄壁の要塞、ソ連強制収容所・ラーゲリ理論の実験場と、歴史に翻弄された島の光と闇を見ました。
 そして寝台列車に乗り辿り着いたのは、北緯68度58分北極圏最大の街ムルマンスク。訪れた7月半ばは1日中太陽が沈まない白夜の季節。世界最北の不凍港コラ湾で引退した世界最初の原子力砕氷船レーニンの内部観光をしたり、先住民サーミ人の村ではトナカイと触れ合ったりと、極北の地を満喫して参りました。(尾崎)
ムルマンスク、ソロヴェツキー諸島を訪れるツアーは12月上旬の発表です

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