2016年11月18日 (金)

生を生きる前に死を生きた…奇才サルバドール・ダリの世界へようこそ

先日、「魅惑のバルセロナ、ガウディと世紀末芸術を巡る 8日間」のツアーより帰国。
現代建築の宝庫であるバルセロナ。天才建築家として名の通ったガウディ。型破りな発想と匠な建築技術で、次々と人々を魅了し、驚かせてきたガウディですが、そのガウディと並んで、奇才と称されるのが、「サルバドール・ダリ」。バルセロナから2時間弱、バスを走らせ、彼の故郷であるフィゲラスの街まで今回は足をのばしました。彼の創り上げた美術館に一歩足を踏み入れると、途端に彼の独特な世界へ引きづりこまれていきます・・・

ダリ美術館

「生を生きる前に死を生きた」というダリの想い。生と死、そして記憶。彼の想いが全てつまっているのが、このダリ劇場美術館です。サルバドール・ダリは1904年にフィゲラスで生まれました。マドリッドの美術学校に入学するも、最終的には大学側と対立し、永久追放。「有能な教授がいない」と言い放ったとか。そして、「ルーブル美術館へ行くよりも前に、あなたに会いにきました」とピカソのアトリエを訪れ、ジョアン・ミロとの出会い等を経て、シュールレアリスト・グループ(超現実主義)の仲間入りを果たします。ダリに多大なる影響を与えた、生涯パートナーとなる、ガラとの出会いは1929年。そこからはガラを登場させた宗教画を連作します。シュール・レアリストグループを抜けた後、第二次世界対戦を経て、なんと原子核に興味を持ち、モチーフとした絵を発表していた時期もあります。晩年には鮮やかな水彩画も多数描いており、ガラが亡くなると、引きこもりがちになってしまい、ダリは85歳でその生涯を閉じました。

ダリ美術館、雨降りタクシー

ダリ美術館は、1974年、ダリが70歳の時にオープンしました。
有名なのは、中庭にあるキャデラックは「雨降りタクシー」と呼ばれる作品。普通はもちろん車の外に雨が降っているものであるが、この作品は車内に雨を降らせ、水浸しにしてしまうのです。何気ない普段の生活の中に、ダリがよく作品に用いる、「逆転」の発想を取り入れた、なんとも滑稽な(私が感ずるに)作品となっています。ダリの代表的な手法といえば、ダブル・イメージ。一つのあるイメージを別の何かのイメージと重ね合わせる表現方法で、だまし絵のような感覚かもしれません。そのことを念頭に、美術館をまわると、さらに理解が深まる気がします。ダリの作風が時代ごとに全く違っているのが、明確で、非常に興味深いです。
もしダリの世界に興味が湧いてきた方は、是非、近郊の漁村カゲタスを訪れてみてほしい。ダリの父がこの村の出身で、別荘を所有していたことから、バカンスを漁村カゲタスで過ごすのは少年ダリの楽しみであったようです。その風光明媚な風景にインスピレーションを受け、描いた絵は数知れず…さらにダリの虜になってしまっているはずです。(荒川)

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