マルタの人々の篤い信仰心に触れて
先日、「陽光のマルタをめぐる 7日間」の添乗より帰国致しました。マルタ共和国は、日本の淡路島と同じくらいの小さな島国です。今回はマルタ島とゴゾ島へ足を運びました。マルタはそんな小さい島国ながらも、古代巨石文明からはじまり、フェニキア人、アラブ人、東ローマ帝国、聖ヨハネ騎士団、ナポレオン統治、英国統治時代・・・と、まさに壮大な歴史ドラマがあります。
“聖パウロの漂流”もその歴史の一幕です。聖パウロがローマに向かう際に船が難破し、パウロ一行は運よくマルタに漂着。そして、マルタ島にて避難・キリスト教の布教をしたと言われています。聖パウロの漂流により、マルタにキリスト教が広まり、今ではマルタの95%の人々がキリスト教を信仰しています。家々の壁の聖母マリアやキリストのオーナメントが架けられている様子からも、マルタの人々の篤い信仰心が垣間見られました。
そんな12月のマルタは、街中がイルミネーションやクリスマスツリーといったクリスマスの飾りが至るところで見られました。ガイドさんの話によると、マルタの人々は特に聖母マリア様を好み、ベツレヘムでのキリスト降誕の場面を大切に思っているそう。そのため、ロータリーの至るところには聖母マリアに抱かれているイエスキリストの降誕の様子のモニュメントがたくさん設置されていました。中には、キリスト誕生を祝う羊や博士たちがいたりとバリエーションも豊富!電車がなく車社会ゆえに交通事故も頻繁に起こるマルタだからこそ、交通安全の祈願を聖母マリアやキリスト像に込められているのでしょう。
また、マルタ国民はキリスト降誕のプレセピオ(ドールハウス)が大人気なんだそう。諸説ありますがイエスキリストがお生まれになった馬小屋、聖母マリア、赤子のイエスキリスト、ヨゼフはもちろん、凝る人たちは毎年その他アイテムをそろえるため、年々プレセピオは賑やかになるそうです。キリスト誕生を祝う羊、馬といった動物、村人たち、天使・・・・・
今回訪れたイムディーナの聖パウロ大聖堂の中にも、キリスト降誕の巨大プレセピオがありました。どこに幼子キリストがいるのかお分かりになりますか??
12月のマルタは日本でいう3月上旬から中旬くらいの暖かさです。草が青々と茂り、黄色い野花が咲き始めます。運がよければアーモンドの花も咲き始める頃。そんな、小春日和なマルタで一足遅いクリスマスムードを味わいました。(角田)
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