ナウルズの伝統行事「ブズカシ」とは?(ウズベキスタン)
先日、ユーラシア旅行社の「春を祝うナウルズの季節に行く!ウズベキスタン世界遺産周遊 9日間」のツアーより帰国致しました。
「ナウルズ」とは中央アジア諸国やイランなどかつてゾロアスター教を信仰していた国々で今も残る、春の訪れを祝うお祭りです。とりわけウズベキスタンでは、毎年春分の日に当たる3月21日が祝日となります。今回のツアーでは、そのナウルズの雰囲気を味わうことができました。訪れたウズベキスタン各地では盛大な賑わいが見られ、街中は民族衣装を身に纏った人たちでごった返していました。
そしていろいろな催し物が行われますが、中でも代表的なのが「ブズカシ」と呼ばれる伝統的騎馬ゲームです。ルールはいたって簡単。頭を切り落とされた(!)1頭の山羊をボールに見立てて、それを20~30人の男たちが奪い合い、ゴール地点まで運んだ人が勝ち、いわば「騎馬ラグビー」といったところでしょうか?ただし頭を切り落とされたとはいえ、ボールよりもはるかに重い1頭の山羊をたった1人で馬に乗ったまま運ぶのですから、途中で重さに耐えきれず落としてしまったり、他のプレイヤーに妨害されたりするなど、一筋縄ではいきません。まさに肉弾戦で、中には落馬をするプレイヤーも。ゲームがスタートしてからゴールまで10分以上かかることもあります。
ではなぜ皆そこまで命がけで戦うのか?実はこの競技、お金持ちの人がスポンサーとなり、1ゲーム毎に賞金や賞品をもらうことができます。中には奥さんからプレッシャーをかけられている旦那さんも、ここで男を見せるため必死に戦っているのがわかります。ただ、これはあくまでもお祭りの中の一行事。勝負がついても決して遺恨はなく、皆健闘をたたえ合っていました。やはり国は違えどもスポーツマン精神は同じと感心。ちなみに私はガイドさんから「斉藤さんもスポンサーになってみては?」と言われましたが、丁重にお断りしました(笑)。(斉藤信)
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