2017年5月16日 (火)

ベルギーが誇る秘宝をハント!ゲントの祭壇画『神秘の子羊』にお目見え

ゲント・聖バーフ教会の『神秘の子羊』(レプリカ)

先日、「連泊で楽しむ、花のオランダ・ベルギー 10日間」の添乗から帰国致しました。
四月のオランダ・ベルギーはチューリップをはじめとする花が咲き乱れるベストシーズン。ちょうど見ごろを迎えた花々を各所で見ることができました。花とチョコレートのイメージが強い二国ですが、この国に行ったら外すことができないのが絵画をはじめとした芸術です。

中世、ネーデルランドと呼ばれたこの二か国は、12~17世紀と長きに渡って海運業で栄えた場所です。都市ごとに最盛期は異なるものの、一時この地を支配したフランス王妃も嫉妬するほどだったとか。こうした繁栄を背景に、プロテスタントのオランダでは豊かな商人に支えられて風俗画や風景画が、カトリックのベルギーでは宗教画が発展しました。

 中でもベルギーには“7大秘宝”と呼ばれる芸術作品があり、今回のツアーではそのうちの1つで、ゲントの聖バーフ教会に納められた『神秘の仔羊』の祭壇画を観てきました。

ファン・アイク兄弟が手掛けたこの作品は、父なる神、子なるキリストの下の枠には多くの聖人や王侯貴族が祭壇にあげられた羊を取り囲む…といった新約聖書の一場面を主題に描かれていますが、一目見てその細かさに驚きました。絵画の中に書き込まれた人物の多いこと。びっしりと描かれた何百もの聖人の書き分けを可能にしたのは、この時期にネーデルランドで開発された油絵の技法によるもの。それまではひび割れもしやすく厚塗りだったテンペラ画やフレスコ画から、厚塗りも細かい描写も自在になったために木々の葉や、流れる髪の1本1本、折り重なって立ち並ぶ人々がまとう衣服まで、目に見える情景そのままを写し取ったかのように描くことができるようになったのです。

 また、もう1つの驚きはその発色の鮮やかさ。オランダ・ベルギーの旅をしていると、厳しい風土の土地柄か、くすんだ色の風景画や暗い室内の背景の絵も多いため、見応えを感じる反面重厚な印象を持ちますが、この絵は特に下段の近くの空を青く、より遠くの空に白の色を載せる空色は吸い込まれるような透明感です。この写真は撮影可能なレプリカですが、実物の方がより透き通るような色彩で、軽やかな質感を実物そのままにお届けできないのが本当に残念でなりません。今後のカメラの性能向上に期待しつつも、この祭壇画自体が予想を超える大きさなので(しかも裏も表も絵が描かれています)、そのスケールとともに、皆様にはぜひ現地でこの感動を味わっていただきたいと思います。

1つの作品でこの感動。ならば、ぜひ残りの秘宝にもお目にかかりたいと思う今日この頃です。(松永華)

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