2017年6月21日 (水)

太古の森が息づく場所 大西洋の楽園カナリア諸島

先日、カナリア諸島9日間のツアーより帰国しました。スペイン領カナリア諸島はスペイン本土から南西約1100km、大西洋に浮かぶ7つの島々です。日本ではその名を聞くことはあまりありませんが、年中暖かいこの島々はヨーロッパの人々に大人気。まるで月面のような大地有り、美しい海、真っ白な街並みと、とても魅力的な島々です。海やダイナミックな火山帯の景色も素晴らしいですが、他にもたくさん魅力があります。カナリア諸島の中には4か所の世界遺産があり、ツアーではそのうちの3か所に訪れました。ご紹介したいのは、中でも固有の植物が育つゴメラ島のガラホナイ国立公園と、スペイン最高峰のあるテネリフェ島のテイデ国立公園です。
ゴメラ島はカナリア諸島の中でも2番目に小さい島です。隠岐諸島より少し大きいくらい。沿岸部は標高も低く乾燥し、ほとんど植物が育たないのですが、島の中心部に向かってバスを進めてゆくと、少しずつ標高があがり、湿度が増し、同じ島とは思えない程緑豊かに、風景が変化してゆきます。島全体がユネスコの生物圏保存地域に指定され、島の内約10%をガラホナイ国立公園が占めています。ゴメラ島の姫ガラと隣のテネリフェ島の王子ホナイの伝説に由来する、ちょっと不思議な響きのこの国立公園には、世界でも大変珍しい太古の原生林が残っています。カナリア諸島の中でも早い段階で火山活動を終え、氷河期の影響も受けなかった為、数百万年前の植生が残っているのです!バスで国立公園まで行くと、たくさんのハイキングルートが網目状に張り巡らされており、道路からすぐに森の中に入ってゆくことができます。
ガラホナイ国立公園
森の中はまるでもののけ姫の世界。お客様はまるで屋久島のようとおっしゃっていました。苔むした木々が生い茂り、花が咲き、とても静かで幻想的でした。沿岸部に比べると気温も低く、空気がとてもきれいで、皆様その自然の美しさに感動しておられました。固有の植物もみかけ、花をめでながらのゆったりとしたハイキングを楽しむことができました。大地を覆うのは照葉樹の森。主にみられるのは月桂樹です。伝説上のガラ姫とホナイ王子は敵国同士の禁断の恋の末、お互いの味方に矢で射られて死んでしまいます。二人はまるで十字架のように折り重なって倒れ、血を流し、そこからこの照葉樹の森が生まれた、というのがこのゴメラ島の伝説です。
さて、そのホナイ王子の出身地はテネリフェ島。スペインから約1100km離れており、西サハラまで約100kmという立地ですが、スペイン最高峰と名高いテイデ山が聳えています。ここも世界遺産です。テイデ国立公園では5月末~6月にかけて、とてもおもしろい光景が見られます。エキウムという植物のカナリア固有種が花開く時期なのです。
テイデ山とエキウムの花
高くそびえるその姿から、宝石の塔と呼ばれるこの植物がにょきにょきと、荒涼とした火山の麓に生えている光景はなんとも不思議。枯れると白骨化したかのように真っ白になって倒れます。背の高いものは3m近くまで育つのだそうです。エキウムの育つ麓からロープウェイで3555m地点までのぼり、テイデ山の眺望をお楽しみいただきました。
テネリフェ島の観光で忘れてはならないのが、竜血樹をみること。竜血樹”ドラゴ”と呼ばれる樹は正直カナリア諸島中あちこちに生えているのですが、このテネリフェ島でしか見られない、特別な竜血樹があります。
イコッド・デ・ロス・ビニョスという小さな町の中にある植物園の中に、その”特別な”竜血樹があります。
樹齢500年の竜血樹
柵で囲われ、そばまで行くことはできないのですが、イコッドの街に入ってくると、遠くからでも見える巨大な竜血樹があるのです。なんとその樹齢500年!ガイドさんに言わせると、この樹には年輪がない為実際の樹齢を図ることはできず、遥か800年前のある記述の中にこの大きな木の存在が記されていたことから本当は樹齢800年以上なのではないかとのことでした。実際に、下から見上げるその大きな樹は威厳にあふれており、スケールの大きさに感動してしまいました。この竜血樹に会いに、またテネリフェ島を訪れたいなと思いました。(留置)

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