2017年6月 1日 (木)

南太平洋のラバウル温泉にて(パプアニューギニア)

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先日「さらばラバウル・ガダルカナル 8日間」のツアーから帰国しました。ラバウルはパプアニューギニア、ガダルカナルはソロモン諸島という国にあります。

ラバウルというと、ラバウル航空隊やラバウル小唄は知っているけど、どこにあるかは分からないという方が多いのではないでしょうか。太平洋戦争時には日本の南方作戦の司令部も置かれた重要な拠点でした。その為、今もたくさんの戦跡が残っています。

 

ラバウルは日本軍の陸海軍の航空部隊が駐屯していたこともあり、飛行場が作られ、経験豊富な精鋭搭乗員で構成された、ラバウル航空隊が有名です。そのうちの一つの主要な飛行場の旧ラバウル飛行場は戦後もラバウル飛行場として使われていましたが、火山の噴火で灰に埋もれ使われなくなりました。今となっては、火山灰に埋もれ雑草が生え空き地のようになっていますが、優秀な零戦乗りがここから出発しました。ラバウルを飛び立った搭乗員が帰還の際に目印にした花吹山が目の前にあり、その麓には海水と火山から沸く温泉。もちろん、水着があれば入ることも出来ます。源泉は90度近いので、海水と混ざったいい湯加減で入れるところを探し観光の疲れを癒しました。火山を目の前にした温泉はどの温泉よりも良かったとお客様からも好評でした。戦争当時の搭乗員達もこの温泉でつかの間の時間を過ごしたのだろうかなどと思いにふけ、平和の大切さをしみじみ感じました。

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また、ラバウルには日本軍の占領地だったからこそ、日本軍の戦跡が多いのが特徴です。ジャングルに少し入ると戦闘機の残骸や、日本軍が作った洞窟などがあり、町自体が博物館のようですが、戦争博物館もあります。ゼロ戦や戦車の残骸、飛行場を作る際のローラーや機関銃がニューブリテン島全体から集められ、展示されています。かなり充実した展示物ばかりですが、野外展示の為雨風をしのげず、ほとんどが劣化してしまっています。当時の様子を知る唯一の手がかりでもあるので屋根ぐらい付けて保存できないのか、いつかは本当に時代と共に忘れられた歴史になるのではないか・・・幸運にも平和な時代に生まれたので、戦争は歴史の一部としてしか考えていませんでしたが、75年前の大戦が現実だったのだと戦跡を通して目の当たりにし、あの時代の惨劇をこれから何十年先も伝え続けなければならないとお客様と共に誓いました。(杉林)

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