2017年7月12日 (水)

3年ぶりの訪問!豊かな大自然と伝説の地へ(東トルコ)

ネムルート

 先日、「東トルコ周遊とネムルート山 10日間」のツアーから帰国しました。東トルコは今回3年ぶり、ツアー中にラマダン(断食)が明け、直後3日間はバイラム(砂糖祭と呼ばれ、ラマダンが明けたことを祝うお祭り)が続く現地のイスラム教徒にとっても特別な期間中の訪問となりました。天候にも恵まれ、連日35度を記録する猛暑の中の観光でしたが、純粋で優しい人々、様々な歴史が入り乱れて築かれてきた遺跡の数々、野花が咲きどこまでも広がる大自然が以前と変わらぬ姿で迎え入れてくれました。
 やはり旅のハイライトは東トルコの2大聖山ネムルート山とアララト山。ネムルート山は紀元前2世紀から紀元後1世紀まで栄えたコンマゲネ王国のアンティオコス1世の墳墓と神々の石像が並ぶ、世界8番目の不思議ともいわれる場所です。今回は夕景を見るため日中はネムルート山麓の観光をし、コンマゲネ王国についての知識を深めてから、夕刻にネムルート山へ向けて出発しました。この日はバイラム1日目で、日の入り時間は19時50分。ちなみに日の出は朝5時頃のため、日が昇っている時間は約15時間ととても長いです。イスラム教徒はこの時期に、ラマダンの為1ヶ月ほど日の出から日の入りまで食べ物も飲み物も断っていたため、ラマダンが明けたこの日はいつもより盛り上がっていたに違いありません。ネムルート山に登るのにスイカを丸ごと一つ担いでいく人にもすれ違いました。「イーバイラムラール!(良いバイラムを!)」という挨拶と共にチョコレートやキャンディをくれる子ども達も。そんな地元に人に癒されながら、いざネムルート山登頂です。途中まではミニバンで登りますが、ラスト20~30分は歩きます。頂上に近づくにつれ足元は悪くなっていくのですが、視界に神々の頭部の石像が見えてきた時の感動もひとしおです。もちろん元々は土台(体の上)に乗っていましたが、地震で落ちてからは地面からにょきっと頭が生えているように置かれ、何とも不思議な光景です。西側のテラスで日が沈むのを待つ間、ほとんどの人の注目は太陽ですが、振り返って見てみると神々の頭部も夕陽色に染まって普段よりも神秘的でした。
 「旧約聖書」の創世期に登場するノアの方舟伝説。堕落しきった人間を見かねた神が、唯一神に従順だったノアに方舟を造らせ、彼とその一族、そして全ての一つがいの動物たちだけを方舟に乗せた後、人類を一掃する為、大洪水を起こした話です。40日40夜続いた洪水が引いた後、ノアの方舟はトルコ最高峰のアララト山に漂着したと言われています。伝説上の話だと思われているかもしれませんが、実際にアララト山付近で発見されたノアの方舟が漂着したと言われている場所を見に行ってきました。

ノアの方舟

 それがこの写真ですが、写真中央の岩肌が何となく舟の形に見えないでしょうか。もちろん信じるか信じないかは自由ですが、私は信じたいと思います。この日のアララト山は残念ながら雲に少し隠れていましたが、次の日の翌朝、奇跡的に一瞬だけ雲がどき、ちょっぴり富士山にも似た優雅な姿を現してくれました。お天気にも恵まれ、東トルコの2大聖山を無事に拝み、次の目的地へと向かいました。(日裏)


ユーラシア旅行社で行く東トルコツアーの魅力はこちら

|

中近東・北アフリカ情報」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。