2017年11月28日 (火)

アグリツーリズモで南イタリアの幻のチーズ、ブッラータを食す!

先日、南イタリア・シチリアのツアーより帰国しました。夏の厳しい暑さも和らぎ、南イタリアにも秋が訪れ、日中晴れても過ごしやすい日々が続きました。シチリア島のこの時期は、ウチワサボテンの実の旬の時期で、市場を訪れると色とりどりのサボテンの実が売られていました。お客様と試しに買って食べてみました。赤い色をした実が最も濃厚な甘みを持っているので、赤いのだけ頂戴!とお店のおじさんに言ってみましたが、売っているサボテンの実は黄色、オレンジ、ピンク、赤、薄緑と様々な色をしたものがごっちゃごちゃになっていて、赤いのだけくれ、なんてことを地元で注文する人はあまりいないらしく、結局いろんな色がごちゃごちゃになった状態で渡されました。あまり細かいことは気にしない。さすがはイタリア人です。どんな味かというと・・・それは食べてみてください。説明が難しいです。
サボテンの実
シチリア島の周遊を終え、メッシーナ港から、イタリア本土への玄関口となるビラ・サンジョバンニへ、フェリーで移動し、カラーブリア州に入り、更に北へ北へ、プーリア州にやってきました。まるで妖精の家ような不思議な民家が立ち並ぶ風景で有名なアルベロベッロのある州で、イタリアの国土のブーツの形の、踵部分に当たる州です。今回、ツアーではその隣のバジリカ―タ州との州境のアグリツーリズモで昼食を食べました。アグリツーリズモとは一体なんでしょう?アグリ=農業 ツーリズモ=観光 という意味の言葉なのですが、田舎から都市への人口流出を防ぐ為に、農家の古い建物を使ってホテルにしてみたり、出来立ての農作物を使ったレストランを作ったりと、田舎を盛り上げるための政策の一つです。イタリア全土の田舎にあるアグリツーリズモですが、アグリツーリズモでの食事は素晴らしく、新鮮そのものな食材を使った郷土料理や旬の料理を楽しむことができるのです。実はシチリア島のピアッツァ・アルメリーナ近郊のアグリツーリズモ「GILIOTTO」にも訪問しましたが、美味しいカポナータ(イタリア風ラタトゥイユ)を頂きましたが、田舎の古い建物を使ったとても良い雰囲気のレストランでした。
シチリアのアグリツーリズモ”ジリョット”
さて、バジリカ―タ州で訪問したレストランの名前は「AGRITURISMO LE MATINELLE」。マテーラ近郊の片田舎、農場の間の小道をごとごと進んだ先にある、まさに農家といった風情のレストランです。
サラミと生ハム、モッツァレラチーズ2種とこれまた旬のオリーブの実、ハムのオリーブオイルがけオレンジピールのせ、モッツァレラチーズと茄子入りの卵焼き、茄子の酢漬けとズッキーニのグリル、茄子のトマトソースとパルミジャーノチーズのグリル、小麦のスープ、ヒヨコマメのペースト・・・などなど、どれも美味しくて脳が追い付かないくらいなのですが、それはもう、どんどん出てきました。そして、最後に出てきたのが・・・ブッラータです!
ブッラータ
ブッラータはモッツアレラのようなフレッシュチーズなのですが、イタリア語のバターを意味するburroブッロという言葉をもとに名づけられたチーズです。1920年頃、この南イタリアプーリア州で生まれたチーズで、その歴史は意外と浅いです。モッツァレラチーズを作る過程でなんとか無駄を省きたいと地元の人が考えて、余ったモッツァレラを使って作った巾着の中に、モッツァレラチーズを細切れにしたものに生クリームを混ぜたストラッチャテッラというチーズをいれて包んだもの。食べるときは巾着の紐を取り、真ん中にざくっとナイフをいれます。すると、とろーっとした生クリームがこぼれだします。それを絡めて頂くのです。それはもうフレッシュで、とってもクリーミーで、ほんのりとした甘味と、モッツァレラチーズのもぎゅもぎゅとした触感がたまりません。こうやって思い出しながら幸せに浸ってしまうほど。ブッラータはそのままで頂いても大変おいしいですが、トマトやオリーブ、バジルなどと一緒に食べても美味しいです。持って帰りたいと常々思っているのですが、それはできないのです。なぜなら賞味期限は24時間だから。ブッラータの中身、ストラッチャテッラには生クリームが使われているので、あまり低い温度で保存すると、生クリームが固まってしまって、そのフレッシュさは損なわれてしまうのです。最近は日本でもブッラータを作って提供している店もあるのですが、本場のブッラータは本場でしか、食べることはできないのです。しかしながら、この南イタリア、現地でブッラータを食べたなら、大変幸せな気持ちになれることでしょう。(留置)

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