2017年12月26日 (火)

山奥にたたずむ要塞?客家土楼とそこで暮らす人々(中国)

客家土楼

先日、「福建省を巡る、客家土楼と海のシルクロード~花のコロンス島2連泊~ 8日間」のツアーから帰国致しました。
毎日がハイライトのようなツアーですが、印象に残っている光景はやはり“客家土楼”です。
客家とは、騎馬民族の支配への抵抗から、黄河流域の中原を離れ南部に移動してきた漢民族のことです。しかし逃れた先にも先住民がおり、客家の人々は僻地の山間部に住まざるを得ませんでした。当時、山間部では虎などの猛獣や山賊などの危険から身を守る必要がありました。そこで客家の人々は要塞のような土楼を築き上げたのです。
バスでどんどん登っていくと、山の上にも関わらずバナナの木やザボンの木が。この日は寒かったですが、普段はとても暖かいことが伺えます。客家の人々は、このような農作物をつくることで生計を立てています。
よくみると、主に農業をしているのは女性です。男性はというと…
外に働きに出ている方が多いそうです。そして、世界で活躍している華僑の人々は客家出身が多いのです。
やっと土楼に到着。外観は要塞。窓があまりなく、入口も一つ。
しかし一歩足を踏み入れると、夕飯を準備している匂い、干されている洗濯物、お茶を飲みながら話しているお母さんたち、その周りで遊ぶ子供たち、今も実際に生活をしている空気を感じました。
立ちながら食事をしている姿もちらほら。立って食事をするのは昔からの習慣で、外敵から身を守るため!?だそうです。
入口の正面には、祖先を祭る祖堂があります。ここは、教育に力を入れている客家の子どもたちの勉強の場でもあります。
日本人の観光客はまだめずらしいらしく、歩いているとたくさん声をかけられます。
今回は住人のおばあさんが声をかけてきました。どうやらおばあさんの部屋に案内してくれるというのです。
土楼は集合住宅のような造りで、1階が共同の台所、2階が倉庫、3、4階が住居になっていました。おばあさんの部屋はその一角で、中はとても質素ながら趣がありました。
暖かい烏龍茶を頂き、ほっとひといき。外観とは異なる、温かい人々、昔ながらの暮らしをみることができ、どこか懐かしい気持ちになりました。(小嶋)

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