2018年1月10日 (水)

広がり続ける大地溝帯と生きるエチオピア

ダナキル砂漠のダロール火山

先日「ダナキル砂漠と北エチオピアの世界遺産周遊 13日間」から戻りました。
12/22~1/3までの旅、クリスマスだお正月だと賑わっていたと日本とは異なり、独自の暦を使っているエチオピアではクリスマスは1/7、新年にいたっては9/11ですので、まったく特別感のない“通常営業”です。嬉しいことと言えば、エチオピアは今、2010年。7年若返りの旅ができることでしょうか。
さて、近年エチオピアで注目を浴びるのは、ダナキル砂漠とエルタアレ火山。でも今回の旅、せっかく17時間もかけてエチオピアまで行くのであれば…当社の旅のテーマは「自然、人間、文明」ですから、人間=南部の少数民族との出会い、文明=エチオピアの始まりであるアクスム王朝と宗教の聖地ラリベラ、色々回りました。

聖地ラリベラの聖ジョージ教会

とはいえやはり、エチオピアの自然は多様で、特別な場所に位置していることを感じさせます。
車や飛行機での移動中に見るのは、その起伏に富んだ…富みすぎたエチオピアの大地。平らだったエチオピア高原が大地溝帯によって分断されたのち、何万年もかけて雨風に浸食されて無数の谷を生み、国の北部は山あり谷ありの複雑な地形。直線距離だとすぐそこなのに、谷を越えないと行けない場所ばかりです。しかし、その谷が名もない大渓谷となっていて、車中で幾度となく驚かされるのです。
そして、国を北東から南西に貫く大地溝帯の存在自体が圧巻。今でも活動が続くダナキル砂漠では、ダロール火山やエルタ・アレ火山がその代表。ガスやマグマを噴出しながら現在進行形で大地を形成している景観は、他にはない絶景。それはもちろんのことながら、個人的には「今も大地が広がっている…いつか大陸から分裂しちゃうかも!?」と興奮してしまいます。余談ですが、同じような場所のアイスランドへ行った時にも「ここで大地が生まれて、しかも、日本の近くで沈んでいくのか…」と考えたら興奮したものです。

南部の中心都市アルバミンチから眺める大地溝帯

エチオピア南部へ行くと、ここにも大地溝帯が走っています。荒涼としたダナキル砂漠とは異なり、標高は1500m程までアップ。湖や緑が広がり生物が多く生息する地域です。今回はこの大地溝帯の景色を見下ろすロッジで宿泊。初日の出もこの場所で迎えることとなりました。ダナキル砂漠と南部エチオピアは同じ大地溝帯でも真逆の風景。地球はなかなかに凝った演出をするものです。
エチオピアはその歴史約3000年に渡り独立を保って文明を紡いできた国。この複雑で特異な地形が、それに一役買っていたのかもしれません。(江間)

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