船内探検にご案内! ~ノルウェー沿岸急行船フッティルーテン!ちょっと気になるそこのところ~
<沿岸急行船コング・ハラルド号>
先日、「ノルウェーフィヨルドクルーズとオーロラ紀行」の添乗より帰国致しました。
“世界で最も美しい航路”と称される沿岸急行船『フッティルーテン』とは、世界遺産の木造家屋地区の町ベルゲンから、ノルウェー北端のキルケネスで折り返し、ベルゲンに戻る往復11泊12日間の船旅を指します。氷河の浸食によって鋭く切り立ったフィヨルドの北ノルウェー沿岸部の暮らしぶりを間近で見ることができる絶景続きの旅でもあります。
往復同じところを通るなんて、と甘く見るなかれ。寄港時間が異なるため、同じ道のりでも船からの風景や立ち寄る町自体、北行きと南行きでは全く違うのです!今回の旅では、キルケネスからベルゲンに向かって進む南航路の5泊6日を船上で過ごしました。
もともと、冬の間は陸路での往来が困難になる沿岸の町を繋ぐために創設された沿岸急行船は、現在でもその役目を全うするため11隻の船が毎日運航しています。今回、ユーラシアの旅で利用した船は、1993年の創業100周年を祝して建造されたコング・ハラルド号。現国王ハラルド5世にちなんで名づけられた11,000トンの中型船です。
「外洋クルーズの豪華客船はイメージがつくけれど、生活船でもあるフッティルーテンって実際どんな雰囲気なの?」とお思いの方も多いでしょう。
ここからは、ご利用いただく船の一例であるコング・ハラルド号の船内をご案内します!
2016年にリノベーションされた船は7階建てで、2,3,5,6階にキャビンがあり、4,7階は主に共用スペースです。
まずは気になるお部屋についてですが、ツインルームの場合、お部屋に入ると左右に別途がありユニットバスが備えられています。イメージとしては海外の寝台列車といったところでしょうか。2名1室でお二人同時にスーツケースを広げるのは難しいですが、各室に収納が備えられているのでよく使う洗面用具や充電器などはこちらにしまって効率よく快適に過ごしましょう。そしてこの船には洗練されたデザインの共用部が多いので、そちらで過ごすのがお勧めです。
<パノラマラウンジ>
中でも私が最もおすすめするのが、7階の船首部分にあるこちらのパノラマラウンジです!ふかふかの座椅子にもたれ、景色を見たり本を読んだり。バーも併設なので温かいコーヒーを飲みながら、またワインを片手に雄大なフィヨルドや海辺に建つカラフルな家をのんびり眺めるのも良いですね。実はこの船は、朝食・昼食の際はレストランでコーヒー・紅茶のサービスがあるのですが、夕食のときはそれがなく、食後にこちらのラウンジで注文できます。コーヒーを片手にオーロラを待つのも素敵ですよ。
<カフェスペース>
パノラマラウンジのお隣にはカフェスペースもあります。お食事の間に小腹がすいたときに甘いものを購入できるのはもちろん、おしゃべりだけでも座って良いオープンスペースなので、4,5人のグループで乗船している方はこちらで歓談している方も多かったです。お仲間と楽しめるようチェスやパズルまで置いてある準備の良さ!何千ピースものパズルが少しずつ完成していく様子を思わず毎日チェックしに行ってしまいました。
<屋外デッキでお別れパーティ>
また、同じ7階の船尾は屋外デッキになっており、オーロラ鑑賞や北極圏脱出セレモニー、船員さんによる毎日の風景案内などのイベントが行われました。覚えておいていただきたいのは、ここは屋外!風を切って進む船の上なので、ほんの少しの滞在でも手がかじかんでしまいます。帽子・マフラー・手袋必須の完全防寒装備でお越しください。なお、一部天井と壁が透明のボードで覆われた部分もありますので、そちらでしたら風がない分暖かいです。
<レストラン>
続いて、こちらは4階のビュッフェレストラン。朝食と昼食はこのレストランにて、バイキング形式でお楽しみください。サーモン、エビ、ムール貝…ノルウェー自慢の海の幸がたっぷり!夕食はコースメニューです。
<レセプションの様子>
また、レセプションとツアーデスクもこの階にあります。皆さんにノルウェーを好きになってもらいたい!という思い溢れる親切なスタッフが折りますので、何か困ったら行ってみてください。寄港地での町歩きの相談にも乗ってくれます。明日の予定表もここで受け取ることができ、レセプション前には明日の天気予報オーロラ予報が掲示されます。
<セミナールーム>
併設のセミナールームでは、乗船時のインフォメーション・安全セミナーと安全説明会が行われるほか、毎日、ノルウェーの生活や古くからの伝承などの勉強会が英語で行われます。パワーポイントを見ているだけでも楽しいです。
<お土産屋さん>
レセプションの奥にはお土産屋さんもあり、フッティルーテン公式グッズやノルディックセーター、ポスト時カードや切手も購入できます。毎日船内ポストから郵便物が集荷されていますので、船から手紙を出すこともできます。
<ノルウェーのベリーソースを味見!>
今回はノルウェーの各種ベリーのソースやサラミなどの試食会もありました!
船内の支払い通貨はノルウェークローネのみですが、キャビンカードにクレジットカードを登録すれば、船内ではサインのみで済みますので大変便利です。(JCBカードはご利用いただけませんのでご注意ください)
とはいえ、北欧の物価は日本と比べるとかなりお高めです。船内で販売しているドリンクやスナックも、寄港地のスーパーで購入すれば2割くらいは安く購入できることも。毎日どこかしらの寄港地にスーパーがありますので、ビールやお水はそこで調達するのがお勧めです。さすがに船のレストランには持ち込めませんが、お部屋でお飲みいただくには問題ありません。
<フィットネス>
毎日あまり動かずに少し体が重たいな…そんなストイックな方用にフィットネスもございます。シューズや運動着はご自身で日本からお持ちください。また、デッキ2階にはサウナも完備!北欧のサウナは、シャワー軽く浴びてから身一つで入ります。男女別で一度に2名様が定員のこぢんまりしたものですが、本場の気分を味わうには最適です。裸の付き合いでお隣の方と仲良くなれるかもしれません。いずれも無料でご利用いただけます。各階はエレベーターで移動可能で、船内は15分もあれば主だったところは見て回ることができます。
いかがでしょう。少しでもイメージが湧きましたか?船もそれぞれ規模・設備が異なりますので、乗船を検討されている方はフッティルーテンの日本語公式ホームページをご確認ください。(松永華)
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