世界一の信仰心はここに・・・チベット教仏教の聖地ラサへ。(中国)
<ポタラ宮>
先日、西安・敦煌・青海チベット鉄道のツアーから帰国しました。天候にも恵まれ、中国の歴史、自然を満喫したツアーでした。
今回のツアーでは青海省のゴルムドから青海チベット鉄道に乗って13時間でラサへ。ラサは標高3600mほどの高地、そして年間晴天率が非常に高い為(ガイドさん曰く300日以上?!)太陽の町とも言われています。一日の気温差が10度以上あり、人が住むには非常に過酷な地ですが、そこには宗教と共に生き、熱心に祈りを捧げる人の姿がありました。
ラサではさまざまなチベット仏教の寺院を巡りましたが一際迫力があったのはポタラ宮。歴代ダライラマの居城であり、ラサのシンボルでもあります。
ポタラ宮内部へは300段ほどの階段を上らないといけません。空気が薄いため私たちは、一歩一歩進むのもやっとです。そんな私たちの横を、マニ車を回しながら、スタスタと階段を登る信者の人たち。ポタラ宮は1000部屋ほどある巨大な建物ですが、観光で見られるのは一部のみ。生活と政治的な執務をした白宮、歴代ダライラマのミイラの霊廟がある紅宮です。蝋燭ではなく、バター灯明を灯すために信者が持ち込むバターの香りも印象的でした。ラサ市内では、灯明用のバターが柱のようにゴロゴロと売られています。
<ジョカン寺を巡礼するチベット仏教徒>
また、チベット仏教徒が一生に一度は巡礼をしたいと思うジョカン寺(大昭寺)では外で信者が五体投地をしています。本尊は12歳の姿の釈迦像が奉られています。2500年以上もの歴史があるそうで、釈迦本人も見たという伝説が残っています。その像を参拝するために中には何百キロもの道のりを五体投地で来る人もいるのです。彼らにとって祈りは生活の中心であり、人生そのもの。普段歩くときに持っているマニ車には回すだけで、お経を読んだことになり、川や峠にかけてあるお経が書いてあるタルチョは、風でなびくとお経を読んだことになるのです。
中国政府の政策により新しい道路が建設され、様々な地方と繋がる鉄道も敷かれ着々と都会になっていくラサですが、祈りを生活の基盤とした素朴な姿が変わらないでほしいと願わずにはいられませんでした。そして、人生とは何か・・・改めて考えさせられました。(杉林)
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