まるで火星滞在!赤茶色の砂漠地帯でテント宿泊(ヨルダン)
先日、「ヨルダン・ハイライト 7日間」のツアーから帰国致しました。この7日間のツアーは、ヨルダンが誇る“ペトラ遺跡”と『アラビアのロレンス』の舞台である“ワディ・ラム”、そして、イスラエルとの国境に位置する“死海”などを訪れる、ヨルダン良い所取りの内容です。その中でもこのツアーでしかできない体験が、赤茶色の砂漠の地ワディ・ラムでドームテントに宿泊することです。
ワディ・ラムは、先述の通り映画『アラビアのロレンス』の撮影地であり、物語の主人公である英軍人トマス・エドワード・ロレンスも実際に本拠地を置き、遊牧民族のベドウィン達と15年間暮らした場所です。
映画『アラビアのロレンス』は1962年に公開されたイギリス映画で第一次世界大戦下のオスマン帝国からのアラブ独立闘争を描いた歴史映画です。ロレンスは、アラブの地理に詳しかったため、イギリス陸軍の一員としてアラブの地で勤務することになります。そして、アラブ人たちとの運命的な出会いを果たし、イギリス人から一人のアラブ人としてオスマン帝国に戦いを挑みます。映画では、壮大な砂漠の景色と素晴らしい音楽の調和が見事だったので、バスの中でも『アラビアのロレンス』のサントラを流しながら、砂漠の景色をお楽しみ頂きました。
ワディ・ラムの観光を終え、私たちはキャンプサイトへ向かいました。キャンプと言っても宿泊するのは、ラグジュアリー・キャンプ。キャンプエリアは、レストランとWiFiを完備しています。そして、テント内は、ベッドとイス、洗面台とシャワーなど、普通のホテルとほとんど変わらない設備が備わっています。
また、2015年に公開されたアメリカのSF映画『オデッセイ』は、このワディ・ラムの地で撮影されました。主演のマッド・デイモンは、今まで見てきた中で最も素晴らしく美しい場所の一つと評しています。私も、この赤い荒地とドームキャンプを眺めていると、すっかりSF映画に入り込んだ気分になりました。今後、一般的に宇宙旅行が可能になったら、このようなドームテントで火星に宿泊する日が来るだろう、その際には、宇宙飛行士の免許を取り、数々の訓練が必要だ…と空想にふけていました。
夕食は、伝統のベドウィンテントで頂きました。土の中で蒸し焼きにされたヨルダンのBBQ“ザルブ”や伝統のデザートでおもてなし。涼しい夜風の中で頂く食事に、お腹も心も満たされました。そして、テントサイトへ戻る途中、綺麗な星と月が見えました。望遠鏡を覗くと、月のクレーターまで見ることが出来ました。
充分に満喫しましたが、翌朝まで楽しみがあります。夜が明けた後の日の出観賞の時間です。周囲に奇岩があるので日の出が見える時間は遅くなりますが、テントは東を向いているため、天気が良ければ太陽を拝むことができます。この日も朝日をばっちり見ることができ、最後まで大満足の宿泊となりました。
今回のツアーで、改めてヨルダンは魅力の詰まった国だと実感しました。輝かしい古代の歴史や激動の近代史に思いを馳せたり、映画のワンシーンを思い出したり、楽しみ方が尽きない国のひとつです。
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