初夏の新疆ウィグル自治区、知られざる秘境へ!(中国)
先日、「アルタイ山脈の麓と天山北路の旅」の添乗より帰国しました。まだ雪が少々残る天山山脈やアルタイ山脈を仰ぎ見ながら、ロシア、モンゴル、カザフスタンの国境にほど近い、新疆ウィグル自治区の北部を巡りました。
砂漠地帯が広がる南部と違って、北部の見どころは変わりゆく車窓の景色。荒々しい岩山の天山を駆け抜けたかと思えば、草原地帯となり、そのうちゴビの砂漠が広がります。ゴビの砂漠を抜けると、今度は色鮮やかなヤルダン地形が姿を現し、車窓の眺めは私たちを飽きさせません。
<初夏のカナス湖>
また、天山山脈の北側のシルクロードの道、「天山北路」として栄えた要衝も巡り、匈奴や突厥といった遊牧民族の文化やその歴史にも触れることができました。特に、北部では、匈奴や突厥の子孫とも言われる、カザフ族やモンゴル族をよく見かけます。彼らは夏になると遊牧生活を送ります。そのため、山の裾野には白いパオ(ゲル)を見かけました。
<突厥の石人像>
新疆ウィグル自治区は、匈奴の時代では唐が都護府を置き制圧、また、清代では乾隆帝が中国東北部からシボ族を屯田兵として派遣、現在でも安全を守るため街ごとに検問が設置されています。今も昔も様々な民族が共存する社会だからこそ、この地に安全、平和のために“屯田兵”が活躍しているのです。
この美しいラベンダー畑は、かつての屯田兵の子孫が運営しています。今もなお、兵団として農業に従事しながら、彼らは新疆を守っています。
<中国95%のシェアを持つイリのラベンダー荘園>
風光明媚な景色に癒されながら、皆が幸せに平穏に過ごせる世の中になるよう、新疆の将来を祈りました。(角田)
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