バルト三国、歌の祭典を訪問!
先日、「歌の祭典も訪れる バルト三国古都巡り」のツアーより帰国しました。
ツアーのタイトルにもありますが、バルト三国は歌の民の国々で、エストニアとラトビアは5年に一回、リトアニアは4年に1回、7月に国で最も大きな歌の祭典を開催します。
今年は、ラトビアとリトアニアの歌の祭典が同時に開催される20年に一度の年。さらに!1918年のバルト三国独立宣言から100周年でもあるため、ラトビア・リトアニアでは、それはもう盛大に、歌の祭典を開催していました。
ラトビアの首都リガにある大きな公園にはいくつもステージが設置され、とても楽しげな歌や中世の演劇が披露されていました。(ちなみに、この三ヶ国は美男美女が非常に多く、中世の恰好をした彼らの姿はいつまでも見ていられるほど美しいです。)
また、この時期には、国内の地方からもたくさんの祭典の出演者が集まってきて、各々の民族衣装を着て民芸品を売っていたり、会場を歩いているのが見られます。村ごとに少しずつ異なる民族衣装ウォッチングも楽しいもので、カメラを向けるとニコッとポーズを決めてくれるのも嬉しいポイントです。
<民族衣装の女の子たち>
さて、いざ歌の祭典のステージへ。まずはリガのシニア合唱団コンサート。出演者は約1000人。ラトビア人なら誰でも知っている曲が多いのか、観客席で口ずさんでいる人達も。1000人が放つ美しい旋律に涙がにじみました。観客も真剣に見守っていて、この国の人々が行った歌う革命(旧ソ連に対する無血革命運動)が偲ばれるようでした。
<リガのシニア合唱団コンサート>
さて、南下して次はリトアニア。こちらでは、最後のメインステージの前の前夜祭のようなコンサートと、最終日のメインステージを見学しました。
リトアニアでは通常、3日間の歌と踊りの祭典が4年に1回催されるのですが、今年は前述の通り特別な年なので1週間にわたる様々なプログラムが首都ビルニュスのあちこちで開かれているとのことでした。
<オーケストラ・コンサートにて>
↑の写真はオーケストラ・コンサートの様子。踊りも本当にすごかったです。見ていて飽きないよう衣装や振付、音楽のトーンなども工夫を凝らしていて、且つ内容もリトアニアの歴史を辿るわかりやすいものになっていました。いやーしかし、子供たちの可愛らしいこと。見に来ている親たちの気持ちを考えると、またしてもじわっときてしまいました。
<小さな女の子たちも出演!>
若いダンサー達の顔は誇りに満ちていて、嬉しそうで、キレのある踊りも緩やかな踊りも、そのフォーメーションの移り変わりの見事さに感動致しました。
そして、最後に待っていたのは、“The Song Day(歌の日)”のメインステージです。なんと、12,000人もの出演者たちがステージに立ち、様々な歌を歌う日です。この日、出演者たちはビルニュスの旧市街、大聖堂広場から行進を開始し、歌の祭典の会場である公園まで約3.5km、歌ったり踊ったりしながら移動してゆきます。楽隊はほんとに大変だと思います!
市町村のプレートを持った人に続いて、その市町村の紋章の大きな旗などを振りかざし、例えばカウナスという町の合唱団だったら、「カーウナース!カーウナース!」と、街の名前をコールしながら楽しそうに進んでいきました。これまたバリエーション様々でした。
そして、おおかた全ての合唱団が集結する夕方17:00から歌の祭典がスタート!ヴィンギオ公園のステージに12,000人が立ち、様々な歌を歌います。終盤には、大統領が登壇し、演説を行い、リトアニア国内でも非常に有名な指揮者が登場し、会場の熱気はより一層たかまり、モニターに映し出される合唱隊の人々や、周辺でそれを聴きながら口ずさんでいる人々の目には、涙が・・・。
<リトアニア、歌の祭典>
そして、夜9時、このビリニュスの会場にいる人々だけでなく、世界中のリトアニア人が一斉に国歌を歌う時間に。ガイドさんが事前にメロディーを教えてくれていた、リトアニアの国歌。まさに、全員の歌声がひとつになる瞬間でした。今までにもバルト三国には添乗で訪れていましたが、これほどまでにこの国々の文化の美しさを感じたことはありませんでした。(留置)
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