芸術の街で本場のバレエを鑑賞(ロシア)
先日「バルト三国とサンクト・ペテルブルク 10日間」の添乗より帰国しました。バルト三国の主要都市、ビリニュス、カウナス、リガ、タリンを巡るだけでなく、ロシアのサンクト・ペテルブルクまで足を延ばします。
<サンクト・ペテルブルクの運河>
ポーランドとリトアニアの関係、カウナスでの杉原千畝の活躍、美しい旧市街が残るリガやタリンなど見どころは多いですが、今回はサンクト・ペテルブルクに注目したいと思います。この都市は、ロシア西部フィンランド湾の河口に位置し、1917年まではロシア帝国の首都でした。もしかしたらソビエト時代のレニングラードの名前の方が聞きなれている方もいらっしゃるかもしれません。1703年からピョートル大帝によって建設が始まった街は、通りが放射状に整備され、町の中に運河が巡る非常に美しいものです。もちろんここに注目して散策するのも楽しいですが、この街はもう一つ芸術都市としての一面も持っています。
エカテリーナ2世により収集が始まったコレクションが集まるエルミタージュ美術館やフィルハーモニー交響楽団、ドストエフスキーの『罪と罰』の舞台となるなど様々です。
<エルミタージュ美術館>
中でも、バレエはこの街を代表する芸術の一つです。ロシア国内において最も格調高いといわれるマリインスキー劇場など大小さまざまな劇場が存在します。今回、そんな劇場の中の一つ、ミハイロフスキー劇場で『眠れる森の美女』を鑑賞しました。マリインスキー劇場がこの街の大劇場(ボリショイ劇場)であるのに対し、こちらは小劇場(マールイ劇場)と呼ばれています。確かにサイズは小さい目ですが、内部の装飾などは非常に美しく、観劇前の気持ちを盛り上げてくれます。また劇団員の質も高く、多くはマリインスキー・バレエの付属学校の卒業生で構成されています。登場人物たちの微妙な心情を身体一つで表現するなか、邪悪な妖精の演技は力強くその存在を大きく見せるものでした。
<ミハイロフスキー劇場>
かつては皇帝たちが独占していた芸術ですが、現在老若男女誰でも鑑賞することができます。バレエシューズを履き、おばあちゃんらしき人と楽しそうに鑑賞していた少女もいつかこの舞台でバレエを披露するようになるのかもしれません。(佐藤史)
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